仲間入り ページ20
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｢てめぇの家はここじゃねぇ、帰ってくんなクズ｣
かろうじて部屋に行かせてくれて、必要なものをもって出れた
明日は高校の卒業式だから、かな
ここで悪い噂がたったら小瀧家が危ないんかな、なんて知らんけど
卒業させてくれた小瀧家には感謝せんとな
それでももう望には会えない
どうか、どうか望には暴力を振りませんように
神様、俺の大事な“弟”をよろしくお願いします
妹たちは守れなかったから
せめてたった一人の弟は守ってください
1粒の雫が頬から落ちる頃にはあの川にたどり着いていた
…俺の家は心中した家族の家として心霊スポットだ、と人が集まるようになったため取り壊された
俺の存在は小瀧家に預けられたと警察にも伝わっている、と思う
警察もマフィアだからあまり干渉したくないのだろう
特になにも言われなかった
望と一緒に座ってた岩に座り込む
隣の暖かみはない
とりあえず今日は野宿かな…
そんな事を思いながらも途中のコンビニで買ったやっすいおにぎりを口に詰め込む
ざりざりと靴の音がする
この川に来る人とか珍しいなぁ
とか思ってたら急に後ろで音が止まった
え、俺の後ろで止まってない？
もぐもぐと口を動かしながら振り向くと
深い赤のワイシャツ、黒のネクタイ、黒のスーツを身にまとった男
｢よう兄ちゃん、こんなとこで何してんねん｣
藤｢…｣
おにぎりを飲み込んで声を出そうにも、掠れた空気の抜ける音しか出なかった
｢兄ちゃん声出ぇへんのか？｣
素直にこくりと頷く
｢なんや兄ちゃん、目に光が入ってへんぞ｣
そんな貴方も死んだ魚の目してますけど、なんて言えない
｢兄ちゃん家は？｣
頭を横に振る
｢ふぅん…｣
男は少し考える仕草をして腰元に手をやった
出てきたのはオートマチック
｢なぁ、これ、あの木に向かって撃って見てや｣
これ、望がやってんの見てたなぁなんて浸りながら引き金を引いた
パンッと音が鳴って木に当たる
はい、と銃を返すと、男は受け取ってにっと口角を上げた
｢俺んとこおいでや！｣
左目の下の笑窪が不気味に揺れた
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如月なつ(プロフ) - ニコニコさん» コメントありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2021年10月7日 8時) (
レス) id: e4d9d6f26f (このIDを非表示/違反報告)
ニコニコ - まじでこのお話が大好きですこれからも更新頑張ってください！！ (2021年10月6日 23時) (レス) @page35 id: 43a86f40a2 (このIDを非表示/違反報告)
如月なつ(プロフ) - もちさん» ぴゃー！！！(By重岡)(？？？) (2021年9月17日 22時) (レス) id: e4d9d6f26f (このIDを非表示/違反報告)
もち - 神ちゃんが可愛いすぎるぅぅぅぅ！！ (2021年9月17日 20時) (レス) id: e736566183 (このIDを非表示/違反報告)
如月なつ(プロフ) - もちさん» コメント、評価ありがとうございます。今から泣いてきます(？) (2021年9月11日 23時) (レス) id: e4d9d6f26f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：如月 なつ | 作者ホームページ：
作成日時：2021年2月18日 0時
