兄さん、殴っていいですか？part2 (ページ12)

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振り向くとAが笑って立っていた

もう会えないと思っていたAが立っていた

俺は嬉しくてAに飛び込んだ

Aは優しく冷たい手で俺の頭を撫でてくれた

そして

「人を殺してるときは希望、殺し終えたら絶望の目をしている。とてもキレイだよ」

と、呟いた

キレイと言われて嬉しかった

Aに褒められるのが嬉しかった

そのとき俺は気付いた

嫌われてもいい、これだけは伝えたいと思った

「Aだけは俺を裏切らない。Aに依存したい。Aと一緒にいてくれ」

Aは驚いたのか、目をパチパチとしていた

それが愛おしくて美しかった

Aは深呼吸をして言った

「私も湊と一緒にいたい。湊となら絶望に染まった世界が見れるから」

と、満面の笑みを浮かべて言った

その日の夜空は今まで見た夜空の中でキレイで美しかったのを覚えている

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これが俺とAの出会いの話

Aは毎日血をくれる

会えないときは輸血パックで我慢している

Aは俺のために日光、水、十字架の問題を解決してくれた

その問題を解決してくれたのがチョーカーについてる『小さな赤い宝石』

誘拐された研究所に説明書と一緒に落ちていたらしい

この宝石を持っていると吸血鬼の問題を全て解決できる

でも、宝石そのままを持ってると失くす、もしくは取られる恐れがある

だからAがチョーカーにしてくれた

湊「俺を裏切らないでくれて………ありがとう………」

冷たい手でAの頭を撫でた

少し微笑んでるように見えたが、気のせいだろう