舞祭組短編集 (ページ21)

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④ ページ21

千「暗証番号が違う。」

横「健永...0326って打ってみ。」

横尾に言われた番号を千賀が打ち込むと...ロックが解除されたのだ。

千「解除されたのだ。ワッター。この番号って？」

横「3月26日は、Aちゃんの誕生日だよ。」

そして...画像を調べてると、そこに写ってたのは...

千「......。」

北「Aちゃん...。思い出として、全部保存してたんだ。千賀との思い出の写真を...」

千「俺との思い出??」

宮「千ちゃん。思い出してみ!!千ちゃんの名前を笑顔で呼ぶ女の子の声が聞こえてこない？」

??『健永!!お疲れ様...。大好きだよ!!』

そして...千賀健永の脳の裏に蘇ってきたのは、何度も何度も笑顔で健永と呼ぶAの姿だった。

千「A...。」

宮「千ちゃん!?思い出したの？」

千「A!!」

記憶が戻った千賀は、Aのスマホに連絡するが、繋がらない。
千賀の記憶が戻ったと事をまだ知らないAは、ニカの彼女のあずさちゃんと会っていた。

あ「Aちゃん。こっちよ!!」

『遅くなってすみません。』

あ「高嗣から、事情は聞いたわ。大変だったみたいね。」

『もう...いいんです。例え、健永の記憶が戻らなくても、ファンの人達の為に輝いていてさせくれれば...。』

あ「Aちゃんって強いね？」

『えっ？』

あ「私がもし、Aちゃんの立場だったら...辛くて立ち直れないかもしれないと思うわ。」

『そんな...強くなんてないですよ。ただ、私が弱音を吐いたら、健永が嫌がるんです。だから決めたんです。絶対に健永の前では、弱音吐いたり、泣いたりしないって。』

あ「なら、私たち...仲良く出来そうね。そろそろ行こっか??」

『はい。』

あ「お会計してくるわね。」

Aが立ち上がったその時...。