検索窓
今日:9 hit、昨日:4 hit、合計:32,825 hit

6.目立つ人 ページ6

「すみません。日替わりパスタひとつ!」

列に並びようやくたどり着いた注文口で、トレーを手に学食のおばちゃんに声をかけた。
人のよさそうなその人は「はい、日替わりひとつね〜」と明るく受けてくれて、すぐに皿に盛られたパスタが出てきた。

トレーにパスタを乗せ、さらに別のレーンで小鉢のサラダを取りながら辺りを見回す。

サトシくんは相変わらずラーメンの列に並んでいて、そわそわと落ち着かない様子だ。

「風磨くんは…」

別のレーンに目をやると、定食の列に風磨君が並んでいる。

「今日も日替わり定食かな」

“俺は、好きになったものには一途なの!”
毎日日替わり定食を頼む風磨くんをからかったら、そう言って必死に反論していた顔を思い出し、私はひとりクスッと笑った。

その時。

「ねぇ、菊池風磨くんでしょ。私たちも同じ学部なの」
「え〜ねぇめっちゃかっこいい〜」

そう言いながら2人の女の子が風磨くんに話しかけている。

話しかけられた風磨くんは、照れたような困惑したような顔で2人と話しているけれど、何と言っているのかまでは聞き取れない。

(あの子たち、可愛いなぁ〜。都会の大学生って感じ。お洒落だしスタイルもいいし…)

そう思いながら見ていると、後ろから「すみません」と声をかけられ、我に返る。
どうやら私が立ち止まっていたせいで、サラダを取りたい人の邪魔になっていたらしい。

「あ、すみません。どうぞ」

後ろの男子学生を先に促す。
すると後ろからさらに別の声が聞こえた。

「Aちゃん!どうしたの〜?」

「サトルくん!やっとラーメンもらえたんだ」

「そう!ここのラーメンうまいから人気で、みんなめっちゃ並んでんのよ。ようやくゲットしました〜。で、何見てたの?」

サトルくんに尋ねられ、私は風磨くんと2人の女の子が話しているところを指さした。

「ありゃ〜、やっぱつかまっちゃったか」

「え?」
私が聞き返すと、サトルくんはニヤニヤしながら教えてくれた。

「ほら、風磨はアイドルだし、あのルックスでしょ?大学にいてもよく女の子に話しかけられるのよ〜」

「え?でも、私その現場あまり見たことないよ」

「まぁAちゃんがいる時は、風磨もよく喋るし、話しかける隙がないんじゃない?俺と2人の時なんか悲惨よ!5メートル歩くごとに違う女の子たちが話しかけてくるって感じ。しかも俺なんか眼中にないんだから!ひでぇよな〜。しかも何が悔しいって、女の子たちみんな可愛いんだコレが」

7.友達…ね→←5.俺がいない時の2人



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (36 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
174人がお気に入り
設定タグ:SexyZone , 菊池風磨 , セクゾ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

anpuu(プロフ) - お返事いただけて光栄です。大長編!尚更嬉しいです!毎日楽しみにしています(⌒▽⌒) (2017年5月30日 16時) (レス) id: b8556b424c (このIDを非表示/違反報告)
SaYaKa(プロフ) - anpuuさん» anpuuさん コメント&高評価ありがとうございます。本当に嬉しいです。このお話は私の中で大長編の予定でして…しばらくずっと続きますので、良ければ長くお付き合いください(*^^*) (2017年5月30日 16時) (レス) id: 3736ec2a42 (このIDを非表示/違反報告)
anpuu(プロフ) - 星10を押したのですが星9?になってしまいました。読んでいてとっても面白いです! (2017年5月30日 15時) (レス) id: b8556b424c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:SaYaKa | 作成日時:2017年5月26日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。