変わらず 、隣に 。2

おまけ ページ44

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「 俺、狙ってないよ？」

「 … これだから天然は 」








あの日を境に、

2人の関係は変化していって 。




次の日なんかは2人とも

幸せそうな顔で仕事をしてたっけ 。





そこに

俺が入るわけないのに 。





そう思い、渉に聞けば

やれやれと言うように首を横に振った。







「 太輔のことじゃないよ 」

「 じゃあ、何 …え、」

「 … 俺のことでもないからね 」






渉のことかと思い、

唖然としながら見ると

渉は苦笑いしながら言った 。






じゃあ他に誰が…？




頭に？を浮かべてると

渉が俺の疑問を読み取ってくれた 。







「 学生の頃、電車で痴漢にあってたの 」

「 え、誰が？」

「 みっちゃんが 。」





思いがけない言葉に

えー！と驚いて渉を見る 。




まじか、まじか 。

あの北山が？








「 でも、何で… 」

「 だって華奢だし可愛い顔してるもん 」

「 や、違う違う。そうじゃなくて… 」






そんなことどうでもいい

… あ 、よくないか 。




とにかく 、

俺が気になってるのは…







「 痴漢って、男にもするの？」

「 そうなんじゃない？みっちゃん、結構被害に遭ってたみたいだし… 」






男が男に …

男に狙われるってどんな、

それこそ北山みたいな子？





自分の知らない世界に

思わず 、ぽかんとする 。



でも渉は気付かないで

話を続けて 。







「 しかも今だって… 」

「 え、今もされてるの？」

「 …そうじゃなくて。」





渉が少し声を落とし、

コソッと俺に教えてくれた。







「 木村くん分かる？若いスタッフの」

「 あぁ、なんとなくは… 」

「 あの子 多分、ミツ狙い 」






渉の言葉に驚くのは

今日で2度目だ 。




驚きすぎて渉の顔を

ぼけーっと見つめれば、

渉は苦笑いしながら頷いて 。







「 だって、木村くんってあの爽やかな…ジャニーズにいそうな子でしょ？」

「 うん 。で、ミツより年下ね。俺らよりも下 」






もはや気付ける渉凄いな

って感心してたんだけど、

俺が鈍いのかな？って 。




だって全く気付かなかった 。

あの子が、北山を？






「 … たまに何て送ればいいの 」

「 ただ、気をつけてってことだけ 。」

「 えっ。木村くんのことは？」





もはや送ることありすぎて

渉に聞けば、

渉は肩をすくめて 。





「 だって証拠ないからね 」

「 あ、そう… 」




なら俺にも教えるなよ…

気になっちゃうじゃん。

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