変わらず 、隣に 。2

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『 そしたら藤ヶ谷が… 』

『 そういうの結構立ってきて 』





かっこつけるとこが？

かっこよく魅せることが？





北山の変化に気付きながらも

俺が 、姿勢を変えなかったこと




北山は…

どんなふうに思ってたの？






俺はね 、北山の位置に

立ちたかったんじゃない 。







『 お前 、隣にいると安心する 』

『 キスマイらしさ大事にしたいね 』






…… 守ってたんだよ 。

2人で築いた位置を 。







だって 北山がMCに力入れて

俺まで 、やめちゃったら …





あの頃の北山が

戻って来なくなっちゃいそうで 。



あの頃に戻れる場所が無くなったら

一生見れなくなっちゃいそうで 。






いつか戻ってくるって

そのために …






『 昔からのファンの人って… 』

『 あ、そっち行っちゃったんだ？…』






じゃあ 、俺も …

1人のファンだったのかな 。




北山の 。




いつのまにか才能に

純粋に魅せられてたみたい 。






『 そのファンの子の気持ちを考えると…』

『 本当に心が痛い 』






その北山はもう …

俺の前に現れないけど 。








…… わかってる 。

もう答えは 、出た 。




北山からしたら

ずっと前から出てた 。




デビューをしてから …

デビューをした時から 。








『 CDデビュー決定！』






ふと 蘇る記憶 。




新しい風が舞い込んで

光が 、さして 。



きらきらしてて凄く綺麗だった

1番 、大切な瞬間 。






でも …

全て 、滲んでいく 。





あの日が無かったら

北山は …






『 ふじがや 、ちゃっら！』

『 … 北山にだけは言われたくない 』

『 あはは 。確かに！同じくらいか 』





俺の好きな北山でいてくれた？

何も変わらないでいてくれた？




何でもやってみせる 、と

余裕げに微笑んでくれてた？






もう …



そんなこと考えても

仕方ないことなのにね 。






切り替えきゃ 、気持ちを 。




さよならしなきゃ 。

俺の知ってる北山に …







『 俺ね 、藤ヶ谷の笑った顔好き 。』





本当に…

さよなら 、できる？




でも 、しなくちゃいけない 。

思い出は全て 過去なんだから 。






『 高校終わんのに全く青春してねーよ 』

『 何で？部活忙しかったでしょ？』

『 うーん 。でも 、この瞬間が青春か 』





高校生の君に出逢って

屈託のない笑顔に見惚れて 。




でも 今は高校生じゃない 。

ちゃんと大人にならなきゃ 。

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