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Story 104 ページ4

玄関の扉に鍵を差し込んだ時、

ふと思う。




部屋の中、どうなってたっけ?




下着とか干してあるような・・・。




私は振り返って勝利くんに言った。




「ねぇ勝利くん、

5分だけここで待っててくれる?」




『俺、Aの部屋が超汚くても

気にしないけど(笑)』




勝利くんが半笑いで返すから、焦る私。




「ちがうもん!!

ちょっと部屋の空気

入れ換えるだけだもん!!」




『はいはい』と笑う勝利くんを残して、

私は1人で部屋に入った。




部屋に入って

一目散にベランダへと続く窓を開ける。




案の定、ベランダには洗濯物が(汗)




私は急いで洗濯物を取り込むと

無理やりクローゼットの中に押し込んだ。




あとは・・・テーブルの上を見ると

今朝食べたメロンパンの袋が

転がっている。




今朝は寝坊して

慌てて出掛けたんだった。




私はそれを片付けると

もう一度部屋を見渡す。




うん、これで大丈夫そう。




最後に部屋に入ったときに投げ捨てていた

バックを部屋の隅に置いて

再び玄関へと向かった。




散乱していた靴を靴箱に入れてから

ゆっくりと玄関の扉を開ける。




「勝利くん、お待たせ。 もういいよ。」




私が声をかけると勝利くんは

こちらに背を向けて外の夜景を見ていた。




私の声に反応して振り返る勝利くん。




『思ったより早かったね(笑)』




そう言ってニコッと笑うと

部屋に入ってきた。




パタンとドアを閉めて

カチャっと鍵をかける私。




振り返った途端

勝利くんにギュッと抱き締められた。




『この感触、久しぶりだなぁ〜。』




「夏休みに会いに行ったじゃん。」




私が言うと

拗ねたような返事が帰って来る。




『だってAってば

用事が出来たとか言って

すぐ帰ったじゃん。

俺、結構ショックだったんだけど。』




そう言うと肩に顔をすりすりしてくるから

勝利くんの髪の毛が首に当たって

くすぐったい。




「ごめんね。」




私がそう呟くと

『まぁ仕方ないんだけどね』って言って

体を離した勝利くん。




とりあえず玄関から部屋に移動して

テーブルの前に座ってもらう。




「勝利くん、麦茶でいいよね?」




『うん、ありがとう』




その返事を聞いて

2つのコップに麦茶を注いで

テーブルへと運んだ。

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作者名:なおりん | 作成日時:2016年3月16日 20時

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