暗殺の時間 ページ6
.
「礼！」
渚の言葉と共に、生徒たちの一斉射撃が始まる。何百という弾の数を脅威的なスピードで避け続けながら出欠をとりだす超生物。
適わない。その一言で十分だった。
出欠をとりおえた頃には皆疲れきった顔をしてため息をついていた。
「速すぎ。」
「クラス一斉射撃でもダメなのかよ」
中村が不満の声をもらし、この作戦を考えた磯貝も諦めきった表情をしていた。
「残念ですねぇ。今日も命中弾ゼロです。数に頼る戦術は個々の思考を疎かにする。目線、指、銃口の向き。一人一人が単純すぎます。」
なぜ超生物の彼にこちら側が説教をされないと行けないのだろうか。大半の生徒はそう思っていた。
「てゆうかさ、ほんとに全部避けてんのかよ先生。」
「どう見てもこれただのBB弾だろ。当たってるのに我慢してるだけじゃないの？」
前原、杉野が支給された銃を見ながら先生に質問をした。そしてそんな二人の言葉が最もだと思った生徒たちも不満を徒然と垂らす。
それを証明させようと先生は弾を込めた銃弾をわざわざ一番後ろの席にいるAに撃つよう指示をだした。
「何で私なの？」
「君の射撃能力は今のところクラスで一番ずば抜けているからです。弓道をなされていたのでしょう？」
そんな情報までこの先生は把握済みなのか。クラス中が奥田の後ろの席にいるAへ視線を向けた。
見られている緊張感の中、意を決して片手で銃口を構える。そして弓を引く感覚と同じように引き金を引けば、先生の触手を一本撃ち落とした。
「国が開発した対先生用特殊弾です。当たれば、先生の細胞を豆腐のようにできる。もちろん数秒あれば再成しますが。」
ぴちぴちと、落ちた触手が床で跳ね、切れた触手からまた新たな触手が生える。
明らかに舐めきった顔で生徒達を煽る先生。
Aは、先程撃ったときの感触を忘れまいとあの時の光景を頭に記録した。
.
椚ヶ丘中学校3-Eは暗殺教室。始業のベルが、今日も鳴る。
「おっ。昼休みですね。先生ちょっと中国に行って麻婆豆腐を食べてきます。暗殺希望者がもしいれば携帯で呼んでください。」
その言葉だけを残し、先生はあっという間に姿を消した。残された生徒たちは昼休みを有意義に過ごす……訳でもなく。
「でもさ、所詮俺らE組だしな」
「頑張っても仕方ねぇけど。」
他のクラスから差別待遇を受けていたこのクラスにとってこの無理ゲーすぎる暗殺は、生徒達のやる気を引き出すことはなかった。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 194人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぜろ(プロフ) - 更新お待ちしています（ ; ; ） (2023年5月4日 16時) (
レス) id: 8c08daaa99 (このIDを非表示/違反報告)
猫好きな莉愛 - 優花さん» 私もネガティヴ何でね。別に馴れ馴れしくて大丈夫ですよ！明るい人とかはそういう人いそうなので。ネガティヴな発言になる前にダメだった場合のことを想定していってみればどうですか。｢迷惑だったらごめんなさい~~｣とか先に言えばどうですか？黙病だったの可哀想です (2018年8月26日 22時) (レス) id: ed92431d27 (このIDを非表示/違反報告)
ライカ - これからも頑張ってください！ (2017年10月28日 15時) (レス) id: 7c63adecef (このIDを非表示/違反報告)
優花 - 勇気の時間の迷惑じゃないかな…とかなってるとことか私に似すぎて逆に吹いたw既読無視はダメだし,やりたいけど迷惑…不参加でも非協力的だのなんだので省られそう…とか考えちゃうんです…ネガティヴなんですよ´・д・` (2017年10月18日 1時) (レス) id: 009eab373c (このIDを非表示/違反報告)
優花 - ………長々と愚痴ってすいませんでした。いきなりなれなれしく話してて本当にすいません。 (2017年10月18日 1時) (レス) id: 009eab373c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あかり | 作成日時：2017年9月9日 17時
