赤の時間 ページ20
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それをいい事に彼は、殺せんせーを挑発し始める。
「殺せないから殺せんせーってAから聞いてたけど、あっれぇ?先生ひょっとしてちょろい人?」
わざとらしく顔を下から覗き込む業に、殺せんせーは顔を真っ赤にしていた。怒りモードだ。
「ねぇ、Aちゃん。業くんと知り合いなの?」
先程の会話から二人の関係を見てとれた倉橋が質問した。
「知り合いというか、幼馴染みに近い感じ。小五の頃からの付き合いだから」
対先生用ナイフを手の中で巧みに遊びながら殺せんせーに背を向けて歩く業の姿を見ながら語る。
「どんな人なの?」
「見ての通りな感じ。…考えるよりも先に手が出るから、二年の終わりに続けざまの暴力沙汰で停学。」
業が先生を殴る蹴るなどの暴行をしたと聞いた時は本気で止めに行ったことも付け加えると倉橋は驚いたように声を上げた。
「(逃げないでよ?殺せんせー。殺されるってどういうことか、教えてやるよ)」
新しいオモチャを手にした子供のように笑う業。
「へぇ、すごいじゃんA」
「!」
業はAの前で立ち止まると、彼女の隣にいた倉橋に目を向けて呟いた。
「友達、できたんだね?」
すれ違いざまにそれだけを言うと、業は一足先に教室へと戻っていく。そんな彼の後ろ姿をただ見ていることしか、Aにはできなかった。
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六時間目となり、小テストが始まった教室の中は静まり返っていた。
ただ一つの音を除いては。
「何してんの、あれ。」
先程から殺せんせーがぷにぷにとした触手で壁を叩いていた。
ああ見えて力が弱いらしく、地味な音は生徒たちの雑音でしかない。
「あぁ、もう!ぶにょんぶにょんうるさい!!小テスト中だよ!?」
痺れを切らした岡野が注意をすると、殺せんせーは反省して壁パンをやめた。
その頃、一番後ろの席はというと。
「ねぇ、A。」
「うるさい。今話しかけないで。あともう少しで解けそうなんだから」
シャーペンのノックを顎にあて、真剣な表情で考えるAに業は面白気にちょっかいをいれていた。
「ふ〜ん。」
「きゃぁ!? なっ、何するのよ!!」
耳に息を吹きかけられ、勢いよく立ち上がるA。クラスの皆も注目する。
「あははっ。耳真っ赤。」
「誰のせいよ誰の!!」
熱が一気に耳に集まるのがわかる。
業を睨みつけるが、あっけらかんとしていて反省の色はない。むしろこの状況を楽しんでいるような気さえする。
「(ほんとムカつく)」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
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西 - この方角に福があるはずです
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ぜろ(プロフ) - 更新お待ちしています( ; ; ) (2023年5月4日 16時) (レス) id: 8c08daaa99 (このIDを非表示/違反報告)
猫好きな莉愛 - 優花さん» 私もネガティヴ何でね。別に馴れ馴れしくて大丈夫ですよ!明るい人とかはそういう人いそうなので。ネガティヴな発言になる前にダメだった場合のことを想定していってみればどうですか。「迷惑だったらごめんなさい~~」とか先に言えばどうですか?黙病だったの可哀想です (2018年8月26日 22時) (レス) id: ed92431d27 (このIDを非表示/違反報告)
ライカ - これからも頑張ってください! (2017年10月28日 15時) (レス) id: 7c63adecef (このIDを非表示/違反報告)
優花 - 勇気の時間の迷惑じゃないかな…とかなってるとことか私に似すぎて逆に吹いたw既読無視はダメだし,やりたいけど迷惑…不参加でも非協力的だのなんだので省られそう…とか考えちゃうんです…ネガティヴなんですよ´・д・` (2017年10月18日 1時) (レス) id: 009eab373c (このIDを非表示/違反報告)
優花 - ………長々と愚痴ってすいませんでした。いきなりなれなれしく話してて本当にすいません。 (2017年10月18日 1時) (レス) id: 009eab373c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかり | 作成日時:2017年9月9日 17時