壁の時間 ページ11
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「ご…ごめん倉橋さん。今日は用事あるから先帰るね。」
誘われたことなど一度もなかった彼女はいきなりの事に戸惑ってしまう。目を合わせることも出来ず、視線を床に落とすA。
「そっかぁ、残念。じゃあまた今度行こうね！」
ばいばい、そう言って手を振ってくれる倉橋に苦笑いを浮かべると教室を後にするA。
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「(…嫌われたかな、私)」
自分から壁を作っている。
言われてみれば、確かにそうなのかもしれない。A組にいる時もそうだった。
勉強会を開く時以外女子生徒と話す機会さえないに等しかった。
幸か不幸か、成績が良かったから擦り寄ってくる子は何人もいたのだけれど。
「(いつからかな、こうなったのは。)」
学校からの帰り道、そんな昔のことを思い出し、考えながら歩いていると不意に肩を叩かれた。
「業!?」
後ろを振り返ると、そこには停学をくらって今はいない業の姿。
彼は好物のイチゴ煮オレを飲みながら片手をあげて笑っていた。
「何そのアホ面。ぶっさいくな顔」
「なっ!!」
久しぶりに会った会話の第一声がそれだった。両頬を摘まんで笑う業に、顔が真っ赤になるA。
「聞いたよ？E組に落ちたらしいじゃん。」
「別に 好きで落ちたわけじゃないわよ」
摘まれた頬を擦りながら、業から目を逸らす。あまりその話には触れてほしくない。
「知ってる。…理事長の息子の浅野クン、ボコったんでしょ？」
「私の知らないところで話がどんとん飛躍されてるーー!?」
業の言葉に、目を見開き叫ぶA。
軽く平手打ちをしただけなのに、噂とは恐ろしいものだ。広がれば広がるほど誰かが大袈裟な話を作り出す。
「よく停学くらわなかったね。」
空になったイチゴ煮オレの箱を公園のゴミ箱に投げ捨てる業。
「まあ、春休み前だったし。理事長の慈悲というかなんというか…。」
脱力したように肩を落とすA。
「ふ〜ん。」
「…何よ。」
じっと見られ、軽く睨めば彼は目を逸らしてそっぽを向いた。
「そういえば業、停学いつ明けるの？」
あれから二ヶ月は経つ。いい加減明けてもいいころだとAは感じていた。
「あと二日後ー。……なんで？」
頭の後ろで腕を組み、目だけをAへ向ける業。
「別に。」
今度は彼女がそっぽを向く。
「あっ。もしかしてE組で友達、俺以外一人もいないとか？」
意地悪な悪魔のような顔で挑発する業に、彼女は顔を真っ赤にする。どうやら図星の様だ。
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ぜろ(プロフ) - 更新お待ちしています（ ; ; ） (2023年5月4日 16時) (
レス) id: 8c08daaa99 (このIDを非表示/違反報告)
猫好きな莉愛 - 優花さん» 私もネガティヴ何でね。別に馴れ馴れしくて大丈夫ですよ！明るい人とかはそういう人いそうなので。ネガティヴな発言になる前にダメだった場合のことを想定していってみればどうですか。｢迷惑だったらごめんなさい~~｣とか先に言えばどうですか？黙病だったの可哀想です (2018年8月26日 22時) (レス) id: ed92431d27 (このIDを非表示/違反報告)
ライカ - これからも頑張ってください！ (2017年10月28日 15時) (レス) id: 7c63adecef (このIDを非表示/違反報告)
優花 - 勇気の時間の迷惑じゃないかな…とかなってるとことか私に似すぎて逆に吹いたw既読無視はダメだし,やりたいけど迷惑…不参加でも非協力的だのなんだので省られそう…とか考えちゃうんです…ネガティヴなんですよ´・д・` (2017年10月18日 1時) (レス) id: 009eab373c (このIDを非表示/違反報告)
優花 - ………長々と愚痴ってすいませんでした。いきなりなれなれしく話してて本当にすいません。 (2017年10月18日 1時) (レス) id: 009eab373c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あかり | 作成日時：2017年9月9日 17時
