主張の時間 ページ15
.
「はぁ……びっくりした。」
乱れた息を整えて殺せんせーを睨みつける。どこから入ってきたんだこいつ、という意を込めながら。
「日暮さんの体調が心配でしたので、先生野球観戦をやめて様子を見に来ました。あと、これは磯貝くんからです。」
疲れた様子で手渡されたのは一枚の手紙のようなもの。中にはこう書かれていた。
"日暮へ。
体調の具合どうだ？
台所使わせてもらってごめんな。
冷めてるかもしれないけど、よかったら温め直して食べてくれ。
俺やクラスの皆も待ってるからさ。
また明日な。お大事に
磯貝より"
磯貝からであった。帰り道彼から手渡されたものらしい。
「いいお友達を持ちましたね。」
殺せんせーのその言葉にAはハッとして顔を上げ、再び彼を見つめる。
「皆さん心配していましたよ。熱の方も下がったようで何よりです。」
触手が額に触れ、ひんやりとした冷たさで気持ちがいい。
「…先生」
「はい？」
「友達って、どこからが友達なの？」
お見舞いに来てくれるところから？心配してくれてるところから？それとも、会話をするところから？
Aは今まで悩みを殺せんせーに全て打ち明けた。
「人って醜い生き物だよね。差別対象がないと生きてけない人ばかり。それが嫌で浅野くんに講義して、カッとなって殴ってE組落とされて……。」
磯貝からの手紙を掴む力がだんだんと強くなる。
「主張の仕方は他にあったはずなのに……海斗の将来に関わるかもしれないところまで迷惑けて……!! ほんとバカよね、私。」
ぽたりと、手の甲にAの涙が落ちる。一度でたその涙は抑える術を知らずに次々と溢れ出して止まらない。
「先生はそうは思いません。」
「えっ？」
以前、渚にしたような触手で彼女の頭を撫でる殺せんせー。
「自分の思いを閉じ込めず、言いたいことをハッキリ言う。猪突猛進なところもありますが、それもまた君の長所です。」
真っ直ぐな瞳で自分のことを受け入れてくれる先生に、Aは目頭が再び熱くなるのがわかった。
「そして、その長所を生かすも殺すも君次第。先生は日暮さんの行動が間違ったものとは思いません。言いたいことを主張する。……大いに結構！それでこそ私の自慢の生徒です！」
二重丸を顔に浮かび上がらせ、触手全体で丸をつけてくれる殺せんせー。
「そんな日暮さんに、先生から一つアドバイスです！」
触手を頭に置かれ、不思議そうに首を傾げるA。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 194人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぜろ(プロフ) - 更新お待ちしています（ ; ; ） (2023年5月4日 16時) (
レス) id: 8c08daaa99 (このIDを非表示/違反報告)
猫好きな莉愛 - 優花さん» 私もネガティヴ何でね。別に馴れ馴れしくて大丈夫ですよ！明るい人とかはそういう人いそうなので。ネガティヴな発言になる前にダメだった場合のことを想定していってみればどうですか。｢迷惑だったらごめんなさい~~｣とか先に言えばどうですか？黙病だったの可哀想です (2018年8月26日 22時) (レス) id: ed92431d27 (このIDを非表示/違反報告)
ライカ - これからも頑張ってください！ (2017年10月28日 15時) (レス) id: 7c63adecef (このIDを非表示/違反報告)
優花 - 勇気の時間の迷惑じゃないかな…とかなってるとことか私に似すぎて逆に吹いたw既読無視はダメだし,やりたいけど迷惑…不参加でも非協力的だのなんだので省られそう…とか考えちゃうんです…ネガティヴなんですよ´・д・` (2017年10月18日 1時) (レス) id: 009eab373c (このIDを非表示/違反報告)
優花 - ………長々と愚痴ってすいませんでした。いきなりなれなれしく話してて本当にすいません。 (2017年10月18日 1時) (レス) id: 009eab373c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あかり | 作成日時：2017年9月9日 17時
