※第５４話 ページ6
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ーーピンポーン
来客を告げるチャイムが鳴り響いた。
「丁度来たみたいだな」
誰が？なんて聞く方が間違っている。
この男が呼ぶ相手は俺を除けば今のところ一人しか居ない。
まるで悪戯が成功した子供のような笑みを浮かべる赤井に肩を竦めた。
「・・・呼んでたのか」
「勘違いするな、ブラッディ。ボウヤとは少し話があってな」
最初から予定していたんだ、と愉快そうに赤井は片頬を上げた。
「俺の代わりに出迎えてくれないか？赤井秀一の顔では出られないのでな」
だから簡単に引き下がったのか。
・・・いつまで経っても赤井には勝てる気がしない。
はぁ、と嫌味なほど盛大に息を吐き出しソファから立ち上がる。
待っているだろうコナンを迎え入れる為に玄関へ向かった。
「やぁ、コナン」
「あれ、Aさん？昴さんは？」
「部屋に居る。とりあえず入れば？」
怪訝そうに眉根を寄せるコナンを赤井の元へ連れていく。
ソファに座る黒髪の男の姿に「そういう事か」とコナンは納得した。
「こんにちは、赤井さん」
適応力高いな、ほんと。
しっかり赤井と沖矢を区別するコナンに感心する。
「それで、僕に話って？」
小首を傾げ無邪気な子供を演じる中身高校生。
赤井の隣に座り足をバタつかせている。
何とも形容しがたい光景だ。
それに引き換え、この男ときたら。
「ボウヤにも動画を見せてやれ、ブラッディ」
「いい加減その名前で呼ぶな」
不貞腐れながらソファに座りタブレットを操作する。
小五郎さんのパソコンからハッキングした動画をコナンに見せた。
みるみる内に表情が険しくなる。
「昨日ベルモットに呼ばれてフェイクかどうかの確認をさせられた」
「っ、それで」
「本物だって伝えた」
あの場で動画が'フェイク'だと言っていたら、降谷零は殺されていたかも知れない。
それだけは絶対に避けなきゃならない。
「どうして!?」
信じられない、とコナンが声を荒げる。
突き刺すような視線。
至って冷静にコナンを紅い瞳で見据えた。
「嘘を吐いたって、どうせバレる。なら、この状況を逆手に取る」
挑発するように片頬を上げた。
脳をフル回転させろ名探偵。
これは、お前にとっても決して逃しちゃならない絶対的な好機だ。
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鐘稀(プロフ) - いおりさん» コメントありがとうございます！楽しみにして頂いてるなんて嬉しい限りです！体調に気を付けながら、亀ですが更新頑張ります！ (2019年12月29日 17時) (
レス) id: ff7da1074b (このIDを非表示/違反報告)
いおり - すっごい面白い、、、。これからもお体に気をつけて更新頑張ってください。楽しみに待ってます。 (2019年12月29日 15時) (レス) id: bce55b4438 (このIDを非表示/違反報告)
鐘稀(プロフ) - 涙さん» 初コメントありがとうございます！駄文で申し訳ないですが楽しんで頂けるようにこれからも頑張って更新します！ (2019年12月18日 13時) (レス) id: ff7da1074b (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - 続き楽しみに待ってます、 (2019年12月17日 22時) (レス) id: 5e6c663fd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鐘稀 | 作成日時：2019年11月25日 14時
