※第９３話 side：赤井 ページ45
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今日の高崎は何処と無く危うい雰囲気を帯びていた。
「・・・何度誘われても、俺の答えは変わらない」
ボウヤの誘いに紅い瞳に浮かぶのは躊躇いの色。
唇をなぞるように触れた指先。
・・・なるほど。
安室君と何かあったな。
見覚えのある仕草。
自然と口角が上がった。
「諦めるんだな。ボウヤ」
「赤井さん?!どうして?!」
「高崎は仲間意識を持つ事で、身動きが取れなくなることを懸念している」
スコッチの'協力者'として何も出来なかった事を彼は未だに悔いている。
「・・・俺の話はこれでお終い。他に用がないなら帰る」
「待て、高崎」
ソファから立ち上がろうとする高崎に制止の声をかける。
視線を移せば不貞腐れるボウヤの姿。
「すまない、ボウヤ。彼と個人的な話がある」
暫く思考を巡らせたあとボウヤは諦めたように小さく息を吐き出した。
「・・・じゃあ、今日は帰るね」
「悪いな。コナン」
眉根を寄せる高崎にボウヤは挑発的な笑みを浮かべた。
「僕、諦めないから。Aさんが仲間になること」
そう言い残して大人しく帰っていった。
「怖いんだけど。名探偵」
「諦めが悪いのは探偵の性だな」
頬を引き吊らせる高崎。
それを尻目に紫煙を燻らせた。
「安室君と何かあったのか？」
「っ、何で知って」
火が点いたように頬が赤く染まる。
身を乗り出そうとする高崎の唇に人差し指を当てた。
「触り過ぎだ。何かあったと言っているようなものだ」
大きく見開かれた紅い瞳が揺れる。
唇に触れている俺の指を払い退け高崎は視線を逸らした。
「スコッチの時と随分反応が違うな」
彼の時は羞恥心の欠片もなかった、が。
今はどうだ？
恥ずかしそうに視線を逸らし頬は疎か耳まで赤く染まっている。
「・・・自分でも変だと思ってる。けど、ちょっと分からなくて」
分からない、とは？
視線で問えば高崎が小さく息を吐き出した。
「・・・俺が知ってるスコッチのことを教えてほしいって言われて」
話しているうちに唇を塞がれベッドに押し倒された。
「俺、安室さんの癇に障ること言ったのかなぁ」
人の好意に鈍感なのは相変わらず、か。
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鐘稀(プロフ) - いおりさん» コメントありがとうございます！楽しみにして頂いてるなんて嬉しい限りです！体調に気を付けながら、亀ですが更新頑張ります！ (2019年12月29日 17時) (
レス) id: ff7da1074b (このIDを非表示/違反報告)
いおり - すっごい面白い、、、。これからもお体に気をつけて更新頑張ってください。楽しみに待ってます。 (2019年12月29日 15時) (レス) id: bce55b4438 (このIDを非表示/違反報告)
鐘稀(プロフ) - 涙さん» 初コメントありがとうございます！駄文で申し訳ないですが楽しんで頂けるようにこれからも頑張って更新します！ (2019年12月18日 13時) (レス) id: ff7da1074b (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - 続き楽しみに待ってます、 (2019年12月17日 22時) (レス) id: 5e6c663fd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鐘稀 | 作成日時：2019年11月25日 14時
