※第８１話 side：降谷 ページ33
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高崎を無事に送り届けセーフハウスに帰ってきた僕が、暗がりの部屋で真っ先に向かったのはパソコン前。
手には二枚のスティック型USB。
それらをパソコンに取り込んで表示されたのは'秘匿'と'写真'。
ごくり、と喉が鳴る。
まず開いたのは'秘匿'
そこにはヒロが組織に潜入していた時に得た情報が納められていた。
今となっては少し古い。
僕の持つ情報と大差はなかった。
カーソルを下げていく。
'高崎A'
名前を視界に捉え指を止めた。
「これを全て一人で調べたのか？」
高崎の養父が亡くなった日の事。
浮かび上がった自 殺ではない、という証拠の数々。
養父が「白岩和人」として以前から組織と関係があった事。
組織にとって高崎の養父が都合の悪いことを知ってしまった事。
・・・高崎自身の事。
過ごした日々が報告書というよりは日記として綴られていた。
'写真'
出てきたのは警察学校の制服を身に纏った四人の姿。
僕が撮影したもの。
他にも松田と殴り合った直後の写真や子供の頃の写真が残されていた。
中でも数を占めていたのはーー・・・
高崎の写真。
笑顔を見せているものから不機嫌そうなもの、無防備な寝顔まで。
いろんな表情を見せている高崎が、そこにいた。
「少なくともヒロは、高崎に想いを寄せていた」
その好意に高崎は気付いていたのだろうか？
感情が不安定になるのは高崎もヒロを想っていたからなのか？
ヒロは高崎Aを理解していた。
高崎Aの全てを暴き受け入れた。
だからこそ高崎自身もヒロに心を許していた。
心の中に黒い染みが広がり身体中を蝕んでいく感覚に襲われる。
ヒロの想いを知ってなお募っていく高崎への想い。
僕にはどうすることも出来なかった。
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鐘稀(プロフ) - いおりさん» コメントありがとうございます！楽しみにして頂いてるなんて嬉しい限りです！体調に気を付けながら、亀ですが更新頑張ります！ (2019年12月29日 17時) (
レス) id: ff7da1074b (このIDを非表示/違反報告)
いおり - すっごい面白い、、、。これからもお体に気をつけて更新頑張ってください。楽しみに待ってます。 (2019年12月29日 15時) (レス) id: bce55b4438 (このIDを非表示/違反報告)
鐘稀(プロフ) - 涙さん» 初コメントありがとうございます！駄文で申し訳ないですが楽しんで頂けるようにこれからも頑張って更新します！ (2019年12月18日 13時) (レス) id: ff7da1074b (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - 続き楽しみに待ってます、 (2019年12月17日 22時) (レス) id: 5e6c663fd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鐘稀 | 作成日時：2019年11月25日 14時
