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※第26話 ページ28

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「コナン君。・・・それに高崎さん?」

振り返れば、人の良さそうな笑みを浮かべた安室さん。

買い出しの帰りなのか、買い物袋が腕にぶらさがっていた。

「退院したんですね」

「・・・おかげさまで」

「良かったら寄っていきませんか?退院祝いにケーキ、出しますよ」

隣を見れば喫茶店『ポアロ』

2階にはデカデカと窓に貼り出された『毛利探偵事務所』の文字



ーーやられた。
俺の反応を確かめる為に連れてきたな。



えへへ、としてやったり顔のコナンを睨み付けた。

本人は気にも留めてないようだけど。

「どうぞ。入ってください」

「いや、俺は」

「わ〜い。僕オレンジジュースも飲みたいな」

「っ、おい」

腕を引かれ半ば強引に店内へ連れていかれる。

丁度人の薄い時間帯だったようで、店内には俺とコナンと安室さん。それから。

「あら、いらっしゃいコナン君。其方の方は新しいお友達?」

「こんにちは、梓さん。コロンボで僕達を助けてくれた高崎Aさんだよ」

「そうだったの?私てっきり」

恥ずかしそうに頬を赤らめ笑う彼女はポアロの店員、榎本梓さん。



天然なのか?
もしくは小学生の友達がいるヤバイ奴って認識されてた?



俺の格好といえばーー

黒のゴーグルに灰色の外套。
目深に被ったフードの所為で顔はほとんど分からない。



怪しまれても仕方ない、か。



「でも入院中に沢山お話したから、僕たち友達だよ。ね、Aさん」



名前呼び。
許した覚えないんだけど。



何を言っても無駄だな、と諦めたように小さく息を吐き出した。

「それなら是非、僕とも仲良くしてくれませんか?高崎さん」

カウンターに並んで座ると、エプロン姿の安室さんが奥から出てきた。

手際よく目の前に出されたのは珈琲と苺の乗ったショートケーキ。

隣のコナンにはオレンジジュースとレモンパイが置かれた。



突拍子はないが、俺としては願ってもない安室さんからの申し出。



自然と笑みが溢れた。



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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:鐘稀 | 作成日時:2019年11月2日 21時

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