あと少しでいいから＿後日譚【まふまふ】 (ページ11)

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まふまふside

僕は暖かい春の風を大きく吸った

暑くもなく、寒くもないちょうどいい気温だ

僕は今、大学2年になった

無事に高校も卒業できて

そこそこの大学に入ることも出来て

一人暮らしをはじめ、

大学内でも友達を作り楽しい毎日を送っている

桜の木々がゆらゆらゆれていた

たくさんのピンク色の花びらが道を埋めつくしている

もちろん僕はAちゃんのことを覚えている

今でも1番大切な人は変わらない

もし、この景色をAちゃんに見せてあげられたら

一緒に見れたらな、と考えた

僕の横を風が通り過ぎる

そっか、僕の近くにいるんだったね

じゃあきっとこの景色を見てるんだよね

今日は大学の友達がどうしても僕の家に来たいそうで

友「家行っていい？」

ま「やだけど。」

友「なんで？お願い！」

ま「来てもなんもないっt」

友「ほら、なんもなかったら生活できないじゃん？」

ま「でm」

友「今度俺の家も来ていいから」

という会話を30分ぐらい続けた結果僕が折れた

なんでそこまでして家に来たいのだろうか

本当に面白いものはなんもない

本人曰く「人の家見るの好きだし、まふの家に行ってみたい」

だそうだ

どんな趣味だよと思いながら友達を待った

友「ちょっと遅れてごめん」

と歩きながら来た

ま「僕も今来たばっかだから大丈夫」

と言いながら家へと向かった

――――――――――――

ま「ほんとに面白いものはないから

期待しないでね？？」

保険に保険をかけておいた

友「大丈夫だって、お邪魔しまーす」

しばらく僕は何も言わずただ僕の家をうろうろしているのを見ていた

友「なんかまふってかんじがする」

褒めてんのかよく分からないが

友「ね、これなに？」

と言ってとあるものを指さした

ま「それは、

僕の1番大切な人から貰った宝物」

そのキーホルダーは喜んだように光を浴びて輝いていた