54 “別れろ” ページ12
「いや、ちゃんと言えば先生のおかげだ」
扁形「先生…？」
「あぁ、先生が“Aとどうありたいか”っつー質問をしてくれたからオレは戻れた」
──────
爆豪「あいつとは……復縁したいです」
──────
やっぱり心は素直なんだとこのとき改めて思った
オレはオレには逆らえないし逆らおうともしない
なぜならそれはオレが本当に望んだことだから
扁形「そっか…やっぱり勝己くんの方は解けちゃったか……」
ん？
「オレの方“は”ってなんだ？」
扁形「ﾝﾌﾌ……ちゃんと教えてあげるね 私の個性は“チェンジ”文字の通りAの物体をBの物体と交換することができる
それが基本 そこからの応用がちょーいいの
人の“心”と“意識”を
扁形「まぁ結論から言っちゃうと私と鷹見さんの立場を交換したの」
扁形「私の個性は人の意識も交換できるんだよ？」
『…！』
［ 本来 ］
オレから→♥ 扁形から→♡
A＜───オレ＜───扁形
↓
↓
オレから→♥ 扁形から→ ♡
A＜───オレ＜───扁形
│──＜─チェンジ─＞──│
［ 現在 ］
♥ ＜──オレからの愛はそのまま
扁形＜───＞オレ＜───A
扁形から→♡
っつーことか…
「ﾁｯ んでそんなことしたんだよ」
扁形「………一目惚れだったの あんな王子様みたいな登場されたら誰だって惚れるよ…!!」
「あ"？んだそれ…」
扁形「覚えてないの!?まだ入学したばっかのとき!! 私が不良に絡まれてるのを助けてくれたのが勝己くんだったの!!」
「しょーもな……」
扁形「しょーもなくないよ!!!私にとっては王子様だったんだから!!! でも勝己くん好きな人いるみたいだし…」
「なら奪っちゃおうって？」
扁形「そゆことだね」
「はぁ、まぁそんなこたぁどーでもいい、オレが言いたいのは“別れろ”っつーことだけだ」
扁形「………なんで？」
「は？ オレはお前を好きじゃねぇからだよ」
扁形「私と別れてどーするの？また鷹見さんと付き合う気？」
「ったりめーだろ」
扁形「それは多分無理だよ？」
「どーゆーことだよ んでオメェに言われなくちゃいけねぇんだよ」
扁形「だって、鷹見さんの勝己くんへの意識を残したまま個性発動させたもん」
『は、？』
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作成日時：2024年2月15日 0時
