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散々騒いで疲れた面々が床に転がってる
あれから乱菊も混じって、しろちゃん達隊長とも話して、御館様と柱の皆とも話した
飲んでない人も眠気に負けて、床の上で夢の中だ
『炭治郎、私さ何年経っても君に感謝してるんだよ』
炭治郎「俺に?」
『うん!あの時炭治郎が私に声をかけて、私を鬼殺隊の一員にしてくれた。それがあったから禰豆子ちゃんや善逸、伊之助にも会えたし、鬼殺隊の皆にも会えた。
あの時代は何度も傷付いたし、辛かったけど、それ以上に楽しかったし、幸せだったの
藍染の件に巻き込んだのは申し訳なく思ってる。でも、その一件もあって鬼と人は仲良くなっていけた
あの時炭治郎に無視されてたら…炭治郎が私に気づかなければ…今どうなってたか分からないよね』
炭治郎「確かにそうだな。でも、Aが俺に着いてこようって判断したもの大きなきっかけじゃないか?心の中の決断ひとつで人生が大きく変わることもあるだろう?俺だけじゃない、Aの力もあって今幸せに生きてるんだ」
ぽん、と背中を励ますように叩いてくれた炭治郎は眠たくなったのか、禰豆子ちゃんの隣に転がるとすよすよと寝息を立て始めてしまった
縁側に座ると隣にギンが来て座った
『みんな寝ちゃったね』
ギン「せやな。二人きりや」
『ははっ、何それ?ギンに言われると命の危機っぽく聞こえる』
そんなことは無いんだけどね?ギンが私を、私がギンを傷付けることなんてないからね
ギンが持ってきてくれたお茶を飲みながら空を見ると、だいぶ白んできておりまた私達に朝を連れてきていた
何度朝を迎えても、私達はもう離れることは無い
ギンもしろも累もお兄さんも稲帆も
無惨様も鬼の皆も
炭治郎や禰豆子ちゃん、善逸、伊之助達も
御館様も柱や他の鬼殺隊の皆も
乱菊やイヅル、死神の皆も
もちろん師匠も
みんな私の大事な家族だ
『ギン、愛してるよ』
ギン「ボクも愛しとる」
しっかり繋いだ手に昔のような温もりはないけど安心する
虚や悪鬼を斬ることはあっても
私にはもう鬼は斬れません
斬ることがあれば、それは私たち家族の終わりの時
今はまだ永遠を家族達と楽しみたいな!
どこかで嬉しそうに鴉がカァ、と鳴いた気がした
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作者名:切人(スランプ中…) | 作成日時:2021年8月16日 8時