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鬼たちと談笑してると下から声が聞こえてきた
何かと思って見てみると、宴会セットを抱えた元鬼殺隊のみんなと御館様
なんだか今日は人がやたらと集まるなー…
『いらっしゃい。累、お兄さん、稲帆案内してあげて』
3人がみんなを中に招くのを見て、私ものんびりと立ち上がる
『むっちゃん達も騒いでくでしょ?好きなだけ暴れてって?』
お酒とおつまみ足りるかな…
羊羹は山ほどあるけど…
はっ!炭治郎たちの飲み物…確かまだ何かしら残ってたかな…
ギン「Aは行かんの?」
『んーん。行くよ』
屋根の上に立ち上がると、しっかりとギンに手を握られた
夜の闇に光る目は今じゃ見る度に変わる
水色の瞳も赤の瞳も金色の瞳も素敵…
本人の気分次第で変わってるらしいけど…
ギン「見惚れてるん?」
『ん。ギンの目が綺麗だなーって思ってさ』
ギン「ならもっと近くで見ぃや」
軽々しく私の両脇を抱えて目線が合う高さまで持ち上げられる
月明かりに照らされてギンの髪が眩しい…
そんな中見えた瞳が綺麗で胸が高鳴る
気を抜いてる私の唇に柔らかい感覚が伝わる
『ん…』
ギン「はよいこか」
私を降ろすとすぐ室内へと消えていったギン
火照った頬を少し冷えた夜風が撫でていく
『ちょ、キスのし逃げじゃん!』
慌てて追いかけると、室内はもう出来上がっていた
元鬼殺隊の面々は大盛り上がりだし、何人かは遠慮なく鬼に絡んでるし、鬼側も楽しそうだ
いつも使っている居間の襖を開けて、普段使わないずーっと奥の部屋まで楽しそうな声が響いている
ちょっと待って?よくよく見ると奥の方にいるのって乱菊??
それに…
『イヅル!!ギン!イヅルがいるよ!』
ギン「知っとる。一緒に声掛けに行こか」
ギンと手を繋いでイヅルの近くまで行ったけど、結構手を離してイヅルに飛びついた
とっさでもちゃんと受け止めてくれるイヅル流石だよね!!
『イヅルー!なんで今まで来なかったの?嫌われたんだと思って少しショックだった!』
イヅル「Aさん、とりあえず離れてください!でないとせっかく会ったばかりなのに消されます!」
ギン「今日は許したるよ」
イヅル「許さなくていいので…」
渋々離れると変わらない姿に安心する
『イヅル変に痩せこけてたりしなくて安心した…』
イヅル「もし、奇跡が起きてまた会うことがあったとして、お二人に醜い姿を晒せないと思って」
ギン「イヅルらしいな。とりあえずボクらも飲もか」
『いっぱい飲もう!』
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作者名:切人(スランプ中…) | 作成日時:2021年8月16日 8時