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『ギン…なんで…』
藍染「鬼になったか」
ギン「せや。残念やけどここまでや。A、両方の刀をしまわんと戻れなくなるで」
『……その目…ほんとに…』
振り返りうっすら開いた目から覗いた瞳は、綺麗な赤から空のような澄んだ水色に変わっていた
ギン「血鬼術 蛟竜毒蛇」
目の前のギンから変な気配がぶわりと湧き出てくる
その気配が蛇のように藍染に絡みつくと、そのまま牙を立てた
ギン「この毒は猛毒や。藤の花の毒をぎょうさん詰め込んである」
藍染「ッ!!」
藍染の顔色が変わると、何かが指の先から落ちてどこかへ消えた
そして再び寄生したであろう藍染が、目の前の前の体を見て笑った
藍染「そこまでしてAを守りたいか」
ギン「当たり前や。ボクの奥さんや。ちゃんと式挙げとらんし、幸せになってもらわんと」
藍染「そうか。だが、それには一足遅かったな」
貧血でフラフラとする私をギンは慌ててふりかえった
『なに………ッ!!』
やられた
さっきの攻撃で何かを埋め込まれたのか
胸元に違和感が走る
心臓が握りつぶされそうな痛み
苦しい
呼吸が出来ない
『カハッ…』
口からボタボタと垂れる血
「A!!!」
『る…ぃ…』
地面にゆっくりと着地するものの、違和感は増していく
駆け寄ってくる累達がぼやけて見える
炭治郎達が何かを言っているのがわかる
『っ…』
違和感が膨れ上がり、藍染と目が会った瞬間
私の胸元には刀が刺さっていた
それはさっき藍染が持っていたもので
ないと思っていたら埋め込まれたのか…
死の瞬間まで冷静に考えてしまった
ギン、ごめん…
みんな…
伸ばした手は酷く冷たい何かに触れて力尽きた
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作者名:切人(スランプ中…) | 作成日時:2021年8月16日 8時