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『わ…大きくなってる…』
累達を置いて、久々に例の繭を確認しに行くと大きさが変わってる
何かがグルグルと繭の中を動き回っているのも分かる
何より霊圧
似たような霊圧を知ってる
藍染惣右介
だけど藍染に鬼を操る技術なんてないだろう
情報が少ない…
『とりあえず今できるのは見守ること…かな…』
結局鬼殺隊に報告はしてない
師匠にもここのことは伝えてない
私と上弦の鬼たちしか知らない
最も、何度も夜に見に来て会ったことは無いから、こんなに大きくなってるのは知らないんだろうな…
ここで悩んだって仕方ないし、この繭に、あなたは何者ですかー!なんて聞いて答えてくれるわけないし
……もしかしたら良い奴で、答えてくれるかな?
試してみる?
『ねぇ、あんたなんなの?』
……………………………
ですよねー…
さて、帰るか…
後ろを向いた瞬間ものすごい量の鬼の気配を感じた
『うっわ…鬼って群れないって聞いたけど、群れてるの見るの何気に多いよぉお!!師匠のバカぁ!!』
周りを囲んでいた鬼の体には、以前累と稲帆でも見た痣があった
痣を斬れば正気に戻る
『龍の呼吸 壱ノ型 龍ノ舞ッ!!』
剣先で上手く近くの鬼の痣を斬る
倒れてからすぐに痣有りの鬼が襲ってくる
また痣を斬って、鬼が来て、斬って…
『あーもーキリがない!!!』
なんだか無性に腹たってきた!!
だって助けたのにも関わらず、痣も何も関係なく襲ってくる奴もいるんだもん!!
返せ!私の慈悲の心!!
『いっその事全員問答無用で斬首してやろうか…』
集中が切れた瞬間、一気に鬼に囲まれる
『わっ!?』
殺すことは出来ても、この距離で手加減は無理だ
どうする…
「血鬼術 春雷」
その声とともに凄まじい雷音が響き渡った
目の前にいたのはパチパチと鳴る髪を揺らす稲帆だった
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作者名:切人(スランプ中…) | 作成日時:2020年11月12日 12時