鬼は切れません！！！伍

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ギ｢何でも1人で頑張るくせは治っとらんな｣

後ろからふわっと包まれるように抱きしめられる

懐かしいな…

前もこんなことあったなぁ…

初めて犠牲者を出してしまった時だったかな

自分のせいじゃないとは分かってても、私は私を責めた

イヅルとの合同で向かって、ほんとに数分

もしかしたら数秒の差だったのかもしれない

既にそこにいた人間は喰われていた

上席になれば、こういうことはよくあるのかもしれない

一緒にいたイヅルも冷静に虚に向かっていった

なのに私は押し寄せてくる罪悪感に勝てず、震えながら戦った

無事に倒し終わって部屋に戻ってから、立ち直れなくて

何も飲まず食わずで何日もすごした

無理やり入ってきた乱菊にねじ込まれた食事も程なくして吐いた

それだけダメージを受けて、めそめそしてたら余計犠牲者が増える、って考えてギンに言って任務を増やして貰った

それからは心をなくしたみたいに、虚を切った

休みなく、寝ずに何日も

いつだって大事な時に間に合わない

切らなければいけない時に刃が届かない

それが嫌だった

元々極めていた瞬歩もこの一件以来さらに加速した

でもやっぱり無理が祟って虚からの攻撃をモロにくらった

おかげで内蔵も肋もおかしくしてしまった

治療が終わった時に、ギンが抱きついてきた

｢何でも1人でがんばらんでええんやで。少しは頼り。なんや、自分ばっか秘密作って寂しいやないか｣

その言葉に救われて、立ち直った

今も、1人で頑張ろうとしてた

1人で街をどれだけ守れるか、考えてた

『ギン、累、お兄さん、稲帆、力貸してくれる？』

ギ｢もちろんやで｣

兄｢いいぜぇ！｣

稲｢任せとけ｣

累｢なんでも言ってよ｣

頼もしい4人をみて自然と笑顔になる

『累、何でもって言ったね！いやー何してもらおうかなぁー！メイド服？ロリータ？いやぁーセーラー服もいいなぁー。あ、乱菊に連絡して…』

ギ｢苦労しとるんやな｣

累｢全くだよ｣

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