鬼は切れません！！！伍

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久々に夜の見回り

酔っぱらいがいるくらいで特になんてことない

鬼も出なければ虚も出ない

これが普通なんだ、って改めて考えながら街を何周かする

山が近いせいで雑魚鬼は出てくるけどそれも直ぐに終わる

何せ柱と継子、元下弦にその家族

こんなに濃ゆいメンバーできてればさすがに苦戦することは無い

なんなら矢琶羽と朱紗丸もいるし

きっと何かあれば現役上弦がすっ飛んでくる

藍染の1件以来かなーり過保護になってる鬼と鬼殺隊

おかげで見回りだけでも大所帯になってしまった…

鬼の被害ないのってこれにビビってるからとか有り得そう…

何事もなく夜明けを迎え、家に帰って入浴、朝食後就寝

少し前の生活に完全に戻れてきた気がする

何も夢を見ることも無く、昼に目を覚ます

隣でくっついてすよすよ眠る累も変わらない光景

トントン、と戸を叩く音がして起こさないようにそっと起き上がって玄関扉を開けると

日の光に当たり、綺麗な黄色の髪と透き通るような澄んだ黄色の目を揺らす少年がいた

無意識に伸ばした手に触れたくせっ毛は、ぱちぱちと静電気のように弾けた

確信した私はぎゅっと思いっきり目の前のショタに抱きついた

『稲帆ｯ!凄いじゃん！短期間で呪い外せたんだ！』

稲｢わっ！頑張ったよ、A｣

『うん、偉いね、よく頑張ったよ稲帆』

稲｢珠世さんがAの血を改造して薬にしたんだ。1週間くらいで人間への食欲はなくなった…目の前に稀血を大量に垂らされたのに、むしろ吐き気がした｣

『凄い…さすが珠世さん！私の血がそんな凄いことになってるなんて思ってなかったや』

稲帆を離して中へ入ろうとすると耳の横にクナイが刺さった

『ひぇ…』

稲｢血鬼術…｣

｢よ！ちょっくら相談したいことがあんだけど｣

『稲帆、大丈夫。あの人、柱だから』

宇｢あ？んだ、地味に鬼が増えてやがるな。ド派手に湧いてんのか？｣

『そんな鬼を湧き水みたいに言わんといてくださいな…』

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