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作戦通り、夜明けに小鳥を小窓から飛ばした

よろよろながらも飛んで言ったのを見送る

私はもう貧血で動けない

それにここは異常なまでに空気が薄い

昨日から感じてた常中のしにくさはここから来てたのかもしれない

ぱたりと床に倒れ込む

回復するための食事も休養も抜いたんだ

そりゃ倒れるわ

意外と朝は藍染は来なかった

来たのは昼過ぎ

食事を持ち入ってきた

藍「今度は食べなかったか」

『誰が食うか』

藍「まあいい。苦しむのはお前だ」

『はぁ…ほんとにあと2日で解放してくれるんだよね』

藍「ここからは出してやろう」

『やな言い方ぁ…』

藍染は消えた蝋燭と手をつけられなかった食事を持って部屋を出ていった

あの小鳥のように疑いもなくここで食事が取れたら逃げ出せるのだろうか

ここは懐かしい感じがする

私の実家に似てる

まるであの子の部屋だ

妹の部屋

奥まった部屋で大事大事に育てられたあの子

こっそりと部屋に行くと部屋の真ん中で折り紙を折っていた

使われていない可愛らしい人形と着せ替え用の衣類

勉学用のノートや教科書、参考書が綺麗に並べられた棚

その中で紙飛行機を折る妹

空気抵抗や重さの調整が上手く取られた普通じゃないくらい飛ぶ飛行機

「姉さま!これを、どこか知らないところまで飛ばしてください!私の分身なのです!」

あの時の嬉しそうな顔が抜けない

現世の任務の帰りにそっと飛ばしてあげたのを覚えてる

どこか知らない遥か彼方まで飛んで行っただろうか

懐かしい記憶を思い出すと、そのまま気だるい体を動かして昼の日を眺める

昼は何も出来ない

小鳥の無事を祈ることしか出来なかった

体を起こすことすらままならなくなってくると、必死に閉じそうな瞼を開けて、真上に来た陽射しに手をかざす

『誰か…来てくれるかな…』

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設定タグ:鬼滅の刃 , BLEACH , クロスオーバー   
作品ジャンル:アニメ
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切人(プロフ) - 香野雪さん» コメントありがとうございます!今日の投稿したつもりでできてないことに気づきましたwこれからもよろしくお願いします! (2020年9月6日 0時) (レス) id: af0aa25b46 (このIDを非表示/違反報告)
香野雪(プロフ) - とても面白いです! 続きが楽しみです! 更新頑張ってください! (2020年9月6日 0時) (レス) id: fbeba8bbe8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:切人(スランプ中…) | 作成日時:2020年8月19日 21時

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