鬼は切れません！！！肆

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兄｢そういえば無惨様から伝言を預かってきたぞ？ 今回の鬼の本体を探しても見つからない、まだ本調子じゃないんだろうってさ｣

累｢つまりどういうこと｣

兄｢まだまだ産まれたばかりの赤ん坊の可能性があるってこった｣

累｢これ以上に強くなるってこと？｣

ギ｢なんちゅー恐ろしいやつや…｣

兄｢無惨様も上弦達も総動員で捜索中だぁ…｣

ギ｢そないな事して鬼殺隊に見つからんの？｣

累｢さすがにないと思う。鬼もそんなに阿呆じゃないよ｣

ギ｢冗談や｣

けらけらと笑う顔に腹が立つ

こんな奴がAの相手だと思うと余計腹が立つ

累｢刻んでいい？｣

ギ｢さすがにいいとは言えへんな…｣

累｢ﾁｯ…｣

仕方なく使い道を失った糸であやとりをする

人間だった頃1人であやとりをした記憶がふと思い出される

ギ｢ボクだけでも探してみるで｣

累｢ここから離れるのはAにも悪いし、それにお前がいないとAが不安がる｣

ギ｢大丈夫や、ここから探すんや｣

訳が分からない…

そうか、こいつも死神だったっけ

ギ｢南の心臓 北の瞳 西の指先 東の踵 風持ちて集い…｣

累｢待って｣

ギ｢ん？｣

何かを呟く隣で身に覚えのある気配がして止める

きゅう、と変な声が聞こえると足元に兄さんの放った子蜘蛛がいた

兄｢あ？おう…んで？…あぁ、分かった｣

累｢なんだって？｣

兄｢Aらしき女隊士が木のところにもたれかかってるのを見つけたらしい。でもでっかい男に介抱されてたらしいから大丈夫だろ｣

ギ｢音柱さんやったらもう来るかもなぁ｣

累｢安心した。あとは今回の主犯の鬼だけだね｣

兄｢そうだなぁ｣

ギ｢Aが帰ってきたらボクは報告も兼ねて戻ることにするで。イヅルに仕事を押し付けてるからなぁ｣

累｢この前嘆いてたやつか｣

｢お、もう揃ってんな｣

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