鬼は切れません！！！肆

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地面に落ち、消えていく腕

目線を戻すと鬼は悶えながら腕を回復させた

その瞬間痣が動いた気がした

『痣…狙ってみるか…？』

すぅ、と呼吸を整えると後ろからの嫌な気配に咄嗟に上空へ飛んだ

霊子の床で着地しながら瞬歩で避けていく

的確に私を狙った赤い糸

累にかけてた鎖条鎖縛が解けてしまっていた

どうする

増援を呼ぶか

宇髄さんが来たら100％累は殺される

それは避けたい

私一人でこの2人をどうにかするしかない

けど

累の糸が速いのと攻撃が的確すぎて、避けるのに精一杯

『累、ごめん…』

一気に距離を詰めて、片手に持った刀を強く振るう

累の糸により私の横腹が再度抉られる

累｢そんな震えた刀届くわけないでしょ｣

腕へとかすった刀は累にはらわれてしまった

距離を取ろうとするとぐっと腕を掴まれた

累｢血鬼術 刻糸輪転｣

目の前に拡がった赤い糸

『捌ノ型 龍王ノ逆鱗』

闇雲に攻撃をすると私の傷が増える代わり、血鬼術の糸はほとんど着ることが出来た

そして累の腕へと日輪刀を当て、そのまま切り落とした

『累！累…』

ごめん、と心配してしゃがむと、累の肌の上をぬるりと痣が移動した

『龍の呼吸…ぁあ！！』

呼吸を使おうと構えたところに電撃が来て声が出なくなる

累｢この僕に傷つけた…｣

糸が暴走したように暴れ出す

四方八方に糸が攻撃をしていく

｢血鬼術 落雷｣

メキメキと空が音をなす

一瞬で周りが明るくなり、全身が言うことを聞かなくなるくらい酷い痺れに襲われる

もう立つこともできずしゃがみこんでしまう

『か…』

空気が入ってこない

いくら吸おうと力を入れても肺は麻痺して動かなかった

このままじゃ間違いなくここで死ぬ

鬼殺隊の武器である呼吸が使えない

死神の武器である斬魄刀まで遠くに弾かれてしまった

丸腰で累の糸を目の前にして考えたのはひとつ

ごめん

やっぱり2人とも置いてくればよかった

無惨様の所に預けておけばよかった

こんな成功しない確率の高い作戦、立てなきゃ良かった

ごめん

｢蛇の呼吸 壱ノ型 委蛇斬り｣

目の前に迫ってきた糸が突然の斬撃にはらりと切れた

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