鬼は切れません！！！肆

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イヅルが帰ると軽く仮眠をとった

数時間の仮眠で起き、隣で眠る累を起こさないようにしつつ昼ごはん用におにぎりを作っておいた

任務の伝達に来た師匠を乗せて、目的もなくふらふらと歩いていた

買い出しを済ませようと店によると店主に肩を掴まれる

『うわっ！？』

｢あんたが龍柱さんだろぉ？弟さんはおやすみかぃ？｣

頭にハチマキを巻いた陽気な店主が話しかけてきた…

『確かに龍柱ですし、弟も兄も休んではおりますが…』

どなたでしょうと言う前にわっと人に囲まれた

『えっ！？』

｢龍柱様！これをどうぞ！｣

｢龍柱様！こっちも！｣

｢握手してください！｣

『あ、ありがとうございます…？』

伸ばされた手をしっかり握ってあげながら、片手でたくさんの貰い物をする

｢みんなあんたに感謝してんだ。炎柱さんのこと助けてくれた恩人だろ？俺たちあの人に何度も救われてるからなぁ。あんたは恩人の恩人ってわけさ｣

先程の店主が背中をバシッと叩きながら話してくる

『は、はぁ…でも助けたのは私以外にもいて…』

｢んな事知ってるさ。身を呈して守ってくれたんだろ？｣

『確かにそうですけど…』

｢龍柱は鬼になったとか聞いたけどんな事なさそうだな！あの隊士嘘つきやがったなぁ｣

『鬼？』

｢あぁ。あんたが炎柱さんを庇って鬼化したとこを見たって話してた隊士がいてよ。鬼殺隊の裏切り者だーなんて言いながらここを歩いてたんだよ｣

『なんてこった…』

鬼化したって言うのは間違いなく私の紫龍の能力

一般隊士の噂が街にまで出てるってことは柱や御館様には既に伝わってるだろう

卍解の話はしてるし問題は無いんだけど、問題は一般隊士かな

誤解が解けるまでには時間を要しそうだ…

｢まあ俺たちはあんたを信じるぜ、龍柱さん！｣

どっさりと野菜を貰うと重たいけど家まで運んだ

野菜に肉に魚…他にもたくさんの頂き物をしてしまった…

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