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今日は巡回して終わりのため、累達と手分けして見回りをする
うちの担当地区は基本的に鬼の被害はないから巡回して鬼切ったのはまだ数回
今日もみんな大人しく眠っている
1件だけ除いて
外に漏れた緩やかな明かりの上に立って様子を伺う
「もう知らない!」
「勝手にしろ!」
『喧嘩か…外に出なきゃいいけどさ…』
人の気配を感じて瞬歩で屋根に登る
『あーあ…言ったそばから家出しちゃったよ…』
私がさっきまでいた場所には喧嘩してたであろう少女
まだ若い、可愛い子
三つ編みで白のワンピースを着た少女は家の方へと振り返るとキッと睨んだ
「もういい。死んでやる」
少女から信じられない言葉が出ると闇へと裸足でかけて行った
親らしき人は出てこない
よっぽどの喧嘩をしたのだろう
『はぁ…追うか…』
累「何かあったの?」
ちょうど巡回を終えた累達が戻ってきた
『この家の子が喧嘩して、子供が逃げたの。探してくるからここの見張り頼んでいい?こういうの好むヤツらがいるからさ…何かあったらここ押して』
通信機を渡すと使い方を教えてから女の子を追う
万が一のため
累達がいくら強くても虚にはかなわない
何かあってもいいように渡した
それにこの辺で感じる嫌な気配
何も無いことを祈って追うか…
子供の速さなら余裕で追いつける
瞬歩で追いつけば上から見守る
あんなこと言ってたけどさすがに嘘でしょ…
現代の子も結構すぐ死ぬだのなんだの言うけどこの時代も変わらないんだなぁ…
山に着くとそのままさらに奥へと進む彼女
鬼の気配はないけど裸足の足からはさすがに血が滲んでる
そろそろ止めてあげるべきかな…
でもこういう喧嘩って自分で解決しなきゃ同じことの繰り返しになりかねないしなぁ…
理由は知らないけどさぁ…?
しばらく経つと彼女が足を止めた
『ん?何する気…?』
着いた先は崖
下にある川は激流
落ちたらもう助からないだろう…
そう思った瞬間
彼女の体は下へと傾いた
『ねぇやめてよ…』
そのまま崖下へと消えていった
『ちょっと!!』
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切人(プロフ) - シホニャンさん» 自分の欲で書いてますが楽しんでいただけてると嬉しいです!リクエストも大募集中なので是非! (2020年7月13日 17時) (レス) id: af0aa25b46 (このIDを非表示/違反報告)
シホニャン - うぉぉぉ!!鬼滅の刃とBLEACHコラボきたー!!更新楽しみにしています!! (2020年7月13日 17時) (レス) id: 39a09b6cce (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - そうですね。 (2020年7月4日 16時) (レス) id: 868bfc1b28 (このIDを非表示/違反報告)
切人(プロフ) - にゃんこさん» 本当にありがとうございます!お互い体調には気をつけましょうね… (2020年7月4日 16時) (レス) id: af0aa25b46 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - 無理はしないでくださいね? (2020年7月4日 15時) (レス) id: 868bfc1b28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:切人(スランプ中…) | 作成日時:2020年7月2日 12時