鬼は切れません！！！肆

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真菰ちゃんの圧に負けてもう一泊することになり、お風呂もご飯もすませてみんな寝てしまった

変に寝付けなくて隣で寝る真菰ちゃんを起こさないように外へ出た

夜風が気持ちよくて月でも見ようと上を見た

『あれ、錆兎』

ふと見上げた木に錆兎がいて声をかける

声をかけてから同じ木に登って隣に座った

錆｢A？どうした。寝れないのか｣

『あ、うん。錆兎は？』

錆｢俺はいつも見張りをしてるからな｣

『眠くはないの？』

錆｢半鬼だから基本的に寝なくてもどうにかなるな。死神はどうなんだ？｣

『私たちは基本人間と同じだからね。治癒能力があるわけじゃないし、寝なくて済むわけじゃない』

錆｢それでも人間のために戦うのか｣

『まあね。虚のためにも、かな』

そう言って笑いかけると、頭の上に手を置かれた

そのまま私の頭を撫でてくる錆兎

『錆兎？』

錆｢あ、すまん。つい撫でてしまった…｣

『…少しだけだよ？これでもお付き合いしてる人いるんだから』

錆｢お前と付き合うのは大変そうだ｣

なんだかんだ言いつつ撫でる手は止めない

しばらく黙って撫でられていると急激に眠くなってくる

『錆兎の手…ちょっとギンに似てるかも…』

撫でながらたまに髪を梳きだすとことか、冷たいのにどこか温もりを感じる手だったりとか

錆｢あまり男の前でそういう無防備な姿を晒すなよ？俺はいいが、男は基本獣だからな｣

『同じこと言われたことあるわ…』

ギンとしろちゃんに言われたことあるわ

そんなに私無防備かな

何かあったら対処できるくらいの身体能力はあるよ？

錆｢ほぼ聞いてねぇか…ほら、運んでやるから安心して寝ろ｣

促されるままゆっくりと眠りに落ちた

その後錆兎が本当に私の事を布団まで運んで、また見張りを始めたのに気づいたのは翌朝になってからだった

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