愛を込めてたつみを

さんじゅうなな ページ37

・



暗い、寒い、怖い。ベンチとかあれば良いんだけどさ、ここなんもないんだって！！！


だから、駅の外の所でしゃがんでいます。



なんか羽織ってくればよかった。ばり寒い。




ここ田舎だけあって、街灯とかがぜっっんぜんないのよ。駅の電気も消えかけてるし。


あと、なんかでそうだし…ってこれフラグだよね。




「 ひっ… 」




ハァーイ！！！フラグ回収ゥゥ！！ガサって言ったよ！！！ガサって！！やだやだ、まだ死にたくないよ！！いい感じで終わったんだから、まだ生きさせくれよ！！！



しゃがんで、耳塞いで、目を瞑る。カンペキ。
これで ダイジョーブデース！！！タ！ブ！ン！





心の中でいろいろ会話(？)をしていたら肩を叩かれた。





「 いやァァァ！！！悪霊退散！！！！」




腕を力限りブンブン回しながら叫んだ。この際なんでもいい。女子じゃないな、と思われてもいい。





「 うおっ何してんだ。迎えに来たぞ、A」






ヒーローじゃんカッコ良すぎ。結婚して。←

でもごめん、今それ言える状態じゃない。







「 ながゆぎぃぃぃこわがっだぁぁぁ 」








怖くて、長幸に抱きついてしまった。長幸の身体はすごい冷えていた。








「 うしうし、もう大丈夫だ。早く帰ろうぜ。」





「 うん、何で来たの？車？」




車なら早すぎる気がするんだけど…。たまたまこっちに来てたとか？いや、そんなのありえないか。





「 空飛んで来た。」





「 はぁ？ 」






「 前言っただろ？特殊能力みたいなのあるって。
まぁ、しっかり捕まっとけよ。」





長幸は私をおんぶして、私は怖くて目を瞑っていた。いくぞ、って言った瞬間、すごい不思議な感覚になった。




すごい本当に空飛んでる！！落ちないように長幸の背中に体重を乗せ、首に手を回した。落ち着く。






「 Aー胸意外にデカいんだな。」






「 長幸最低。もうしらない 」







本人の顔は見えないけど、ケラケラ笑っているのが分かる。なんかムカつく。

！宣伝！→←さんじゅうろく

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す