愛を込めてたつみを

にじゅうさん ページ23

楽しい時間なんて、永遠に続かない。






クリスマスが終わると、また私は一人。





年明けも、朝に会っただけでそれ以外は会ってない。





帰っても、「 おかえり 」って言って貰えない。








今年の誕生日は帰ってきてくれるのだろうか。





誕生日、明日だけど帰って来てくれるよね？





今年こそは、一緒に過ごしたい。






そんな思いを胸にしまい、眠りについた。









次の日、夕方になっても連絡が来なかった。





いつもなら、朝に「 おめでとう 」って来るはずなのに。





それほど 忙しいのか、今年も会えないと思うと、
涙が出て来てしまった。





そんな時、電話が鳴った。



慌てて泣き止んで、電話に出た。




「 もしもし、」




「 A！お誕生日おめでとう！！」





父さんと母さんからだった。





「 父さん？母さん？どうして…帰れないんじゃなかったの？」





「 今年こそは一緒に祝いたいくて、休み貰って来ちゃった。」




「 一緒にいれなくてごめんな。家に帰ったら、また沢山話し聞かせてな。」





「 うん。はやく帰ってきてね。はやくだよ？？」






「 出来るだけ、はやめに帰るから楽しみにしててね？明日も休みなんだから！」




「 もう、いいから！はやく帰ってきて！」





「 はいはい、じゃあ切るね 」





「 うん、気をつけてね。」







これが最後の会話になるなんて思いたくなかった。

にじゅうよん→←にじゅうに

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す