鬼になった元柱【鬼滅の刃】

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『ごめんね、もう鬼だから。』




無惨様の血が足りないってことだ。


『…人は喰べない。だけども色んな人の血を何度も貰
った。

どうしても美味しくなくて吐いたりした。勿体ないなぁ。なんて思ってたけど所詮それも苦じゃなかった。

吐くことさえ、辛く無くなってた。完全に私は鬼になってたんだって。』


｢…A、お前、｣


『嫌でしょう、どうせ無惨様の血が多くて人間に戻ることなんて出来ないよ。
記憶なんてほとんど消されて戻っても来てくれない。だって細胞が無惨様のことを欲してる、大好きな無惨様のことを待っている。

私は、無惨様なしでは生きれないの。』





勝手に話しておいて、勝手に滅亡される。

だけどそれでも私の中にはあなたの記憶が無い。

どれだけ脳みそを考え散らかしても冨岡義勇、竈門炭治郎の記憶はない。




『仕方ない事だよ。』

｢…A、俺はもう少し早くAの存在に気づけばよかった。

そんな、鬼にされて苦しんでるAをみたくなかった。救えたらよかった。もう、おれはAを救うことは出来ないのか？｣


『もう、無理なんだよ。だって、……』





だって、無惨様は私を欲している。

私は無惨様を欲している。


記憶なんてなくても、どれだけ私が頑張って記憶を取り戻そうとしても無惨様がダメだって言うんだ。



『もし、鬼が人間になる薬を作れて、私に打ったとしてもほとんど私の体は無惨様の細胞と同じ。だから効かないしきっと分解できてしまう。』


『…それなら、無惨様のことを助けて欲しいよ。』





私はどうなっても構わないから。







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