妬み ページ13
跡部「良かったのか？」
梨花「ええ。」
跡部「...」
跡部は彼女の顔を見て大きくため息をついた
跡部「お前に１つだけ言っといてやる。」
気怠そうに彼女は跡部に目を向ける
跡部「お前はお前のやりたいようにやれ。結果はいつか付いてくる。それはお前の自信にも強さにもなる。」
梨花「貴方は不自由だと思ったことは無いのですか？」
跡部「俺様を誰だと思ってる、アーン？」
梨花「愚問でしたね。」
跡部「勘違いするな。この俺様でさえどうしようもねぇ重荷を背負うことはある。だがな、それを不自由とも、苦痛とも感じたことはねぇ。」
何故だと言うように首を傾げた
跡部「それをどうこなして行くかが醍醐味じゃねーの。」
梨花「ふっ、そうですね。」
やはり彼は自分とは違うのだと実感する
相『梨花、お前の友達連れてこいよ。』
梨花『えっ、何で？』
相『いちいち口答えするんじゃねぇ！黙って従ってりゃいいんだよ。』
梨花『は、はい！』
私は自分で自分を縛っていたのかもしれない
相模原家に生まれてしまったから...
妹だから...
友達よりも兄を選ぶしかないのだと決めつけていた
そうしてだんだん、2人と距離が出来て...
私がいない場所で楽しそうに笑う友達
兄を選んだ私
何で... 何で私ばっかりこんな思いを...
いつの間にか2人を妬んでいる自分に気付いてしまったんだ
5年前 ー決勝戦ー
梨花「苦しそうだよ？棄権したら？」
はる「私は逃げたりしない...」
梨花「お腹痛いんでしょ？」
はる「やっぱりね...ドリンクに何入れたの...」
梨花「さあね。早く棄権して帰った方が賢明だよ？お兄ちゃんが貴方の家に向かった。除草剤持ってたからね、あの花壇ヤバいんじゃない？」
嘲るように笑った
はる「いいよ。」
梨花「は？」
はる「私にはもう必要ないから。」
梨花「...」
はる「あの花より大切なものが出来たから...」
梨花(またAちゃん...)
はる「だからもういいよ。」
梨花「あっそ。じゃあ、あの花が全てダメになっても文句ないよね。」
はる「仕方ないね。友達がそう言うのなら...」
梨花「えっ？」
思わず眉を寄せる
はる「梨花ちゃんの辛さを分かってあげられなくてごめんね。」
梨花「いきなり何なの。」
はる「梨花ちゃんがこれからしようとしてること分かってる...」
いやだ...
これ以上踏み込まないで！
はる「お願い、自分を見失わないで...」
自分の弱さを断ち切るようにラケットを強く強く握りしめた
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かるぴん(プロフ) - とても面白くて一気読みしました！続きがあったら是非読みたいです！ (2021年3月12日 2時) (
レス) id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
Higuma(プロフ) - 終わりですか?? Σ( ´･ω･`) (2020年9月19日 17時) (レス) id: 72c8bd0285 (このIDを非表示/違反報告)
I like choco - 続きはー？ (2020年5月23日 2時) (レス) id: 1b7c1dd1e9 (このIDを非表示/違反報告)
白銀水龍(プロフ) - 実は私は宍戸と長太郎ことが大好きでいろいろ集めているのです。 (2020年3月24日 13時) (レス) id: 724789ecd5 (このIDを非表示/違反報告)
雲母(プロフ) - 宍戸さんかっこいいですよね！ありがとうございます！頑張ります！ (2020年3月23日 21時) (レス) id: e28767f456 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雲母 | 作成日時：2020年3月18日 1時
