45話 面影 ページ50
この一言を聞いた時､この人なら命を預けても絶対大丈夫だと悟った｡
そうせざるを得ない迫力がこの王騎にはあった｡
「…助かります｡貴方には安心して命を預けられます｡」
Aのその真っ直ぐな瞳や､笑い方には何処か面影があった｡
無論､父である麃冥の面影だ｡
「…ｺｺｺｺｺ…｡麃冥さんの御子からそんな事を言われるとは､なかなか悪くないですねｪ」
王騎は少し楽しそうに､Aを見てそう言った｡
「王騎様ｧ〜!!!!」
その時､綺麗な長髪を揺らしながら美しい女性が王騎の名を呼び此方へ走ってきたのだ｡
「こら摎｡そんなに急いで走ると転びますよｫ」
「急にいなくならないで下さい!!驚愕しました!」
何がなんだか分かっていないAは混乱の最中にあった｡
綺麗な人…王騎さんとは……まさか夫婦?
へぇ…王騎さん､奥さんとかいたんだ…｡
随分綺麗な人だな…｡
「A?大丈夫ですかｧ?先程の話を聞いていましたか?」
「あ､はい!!……王騎さんの奥さんですよね?」
「へ…?いやいやいやいや!!!ちが､違うよ!!!!そんな､王騎様とはそんなんじゃｯｯ!!!!」
「…摎｡別に私は勘違いされても構いませんがねｪ…そんなに拒絶されると…王騎悲しい」
「王騎様ｯｯ!?なな､何を…!?そんなつもりで言った訳じゃ…!!!」
「騰様｡摎さんと王騎さんは…そう言う関係なんですか?」
「察しの通りだ｡」
騰とAは王騎と摎の関係性についてコソコソと話していた｡
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皆様こんにちは｡
作者の海月蛍です｡
遂に50話更新させていただきました｡
中途半端に夢主の過去編が始まり今作1シリーズが終わりそうです､大変申し訳ありません｡
2シリーズからはガッツリ夢主ちゃんの過去編から始めるのでどうぞお付き合いください｡
では続編へ､行ってらっしゃいませ｡
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作者名：海月 蛍 | 作成日時：2024年4月14日 0時
