SMILE～噂の3兄弟～ (ページ10)

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寝苦しい夜ページ10

夏のある夜。

海人は廊下に出た。

海人「暑過ぎるよぉ…」

夏の終わりが近付いてきているものの

まだまだ暑い日が続いている。

それなのに何故か海人の部屋のクーラーが故障したのだ。

なんとか耐えようと試みたけどやっぱり暑さには勝てず部屋を出てきたようだ。

海人「リビングで寝たらいいよね……でも…」

家で1番涼しいリビングで寝る事を考えた海人。

だけど何か躊躇っている様子。

海人「カイには無理だ…。」

そう彼は生粋の末っ子。

甘えん坊。

寂しがり屋なうさちゃん体質な海人が

リビングで1人で眠れるわけがない。

海人「そうだ…」

突然海人は何かを思いつき自室のある2階へ。

そう向かった先は兄達の部屋。

兄達を誘って一緒に寝てもらおうという魂胆だ。

海人「ねぇ…しょお…」

紫耀「どした？」

海人「今日一緒に寝て…？」

紫耀「いいよ！海人からのお願いを断るわけないだろ？」

海人「カイの部屋のクーラー故障してるでしょ？あまりにも暑いからリビングで寝ようかと思ったんだけど寂しくて…。」

紫耀「リビングが1番涼しいもんなぁ。」

海人「廉も寝てくれるかなぁ？」

紫耀「当たり前だろ？」

その後廉も誘って3人でリビングに寝ることになった。

来客用の布団を並べて川の字になった3兄弟。

海人「紫耀と廉、手繋いでもいい？」

廉「ええよ。」

紫耀「もちろん。」

海人「えへっ。ありがとっ！」

真ん中で兄達に挟まれて、手も繋いで

嬉しそうに笑う海人。

廉「久々やね、こうやって3人で寝るの。」

紫耀「よく海人のトイレ一緒に行ったね。可愛かったからいいんだけどさ。」

海人「カイの部屋のクーラー故障して良かったぁ。」

そう言って笑う海人を愛おしそうに見つめる紫耀と廉。

2人はアイコンタクトを取って決めたのだった。

「しばらくクーラーの修理やめよう」

ってね。