SMILE～噂の3兄弟～ (ページ16)

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いちごのケーキ 1 ページ16

海人「わぁぁ…ケーキだぁ！」

廉「どうしたん、これ。」

紫耀「隣のおばちゃんがくれた。」

帰宅した紫耀の手にはケーキ屋さんの箱が。

箱の中身は苺のショートケーキ。

海人の大好物だ。

海人「早く食べよっ！」

紫耀「俺取り分けてくるから待ってて。」

廉「ほら、海人あっちで待つで？」

ルンルンしている海人をダイニングテーブルへと連れていく廉。

ここまで幸せな時間だった。

それなのに事件は突然起きたのだ。

ケーキをお皿に取り分け2人の元へ運んでいた時だった。

紫耀がバランスを崩し少しよろけた拍子に苺が1つ床に落ちてしまった。

紫耀「あ、やべ……拾わなきゃ……って…なんか…嫌な予感……？」

苺を拾おうとした紫耀はダイニングテーブルの方から視線を感じた。

紫耀がダイニングテーブルの方を見ると海人がプルプル震えて怖い顔をしていた。

廉「紫耀。ご愁傷さま。」

紫耀「へ…？」

廉にそんな事を言われて再び海人の顔を見ると目には涙が溜まっていて

紫耀に向かって叫んだ。

海人「紫耀のばーーーかっ！！！」

紫耀「えぇぇぇ！？」

廉「あーあ。」

海人はそのまま自室へ行ってしまった。

そして訳がわかっていない紫耀はただただ固まっていた。

紫耀「なんで……」

廉「それ。」

廉は落ちた苺を指さした。

そう、海人が怒った原因はその苺にあるのだ。