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うだるような暑さが続いていた
楽しみにしてた棘との最後の花火大会は連日の猛暑で発生した積乱雲により大雨が降り中止になった
残念だったねと小さく呟いた僕に対してうんと小さく頷く棘
もうこれから先二度と花火を見る事ができない
多分うすうす棘も僕の思いを感じとったんだと思う。
それからはお互い何もいわずにいた
それからしばらくして
8歳の誕生日を迎えた日
僕の世界から光が消えた_______________
最後に見た棘の表情が思い出せない
棘と遊んだ公園や夕焼け、街の景色は鮮明に思い出せるのに
棘の顔だけが
僕が1番好きな君の笑顔が思い出せない
心構えはできていたはずだった
棘が僕の目になってくれるって言ってくれたから
それなら大丈夫だと
僕の代わりに棘が世界を見てくれるならそれでいいと
だけどさ
こんなのあんまりだろ……
何がおめでとうございますだ。
それから僕は家に引きこもった
自室から1歩も外にでらずに、毎日行っていた稽古もしなくなった。
父さんからは酷く叱られた
頭では分かっている
全てを諦めて夢から醒めて僕に与えられた現実と向き合わないといけないことも。
だけど、どうしても心がついて行かない。
あまりにも外に出ないもんだから僕のことを凄く心配した棘に無理やり外に出された
僕の手を引きながら何処かへと歩いていく刺
『どこ行くの？棘』
「公園」
久しぶりに感じる外の風はスッーと心を中を抜けていった
棘が僕の頬を両手で包み込む
今、棘はどんな表情なんだろう
きっと夕焼けが綺麗なんだろうな
「拓哉…僕が拓哉の目になってあげるって言ったよね……だから、そんなに悲しまないで。ずっと一緒にいてあげるから」
凍てついた心に棘の言葉がじんわりと染みる
思わず泣きそうになった
けど、男が泣くなんてみっともないから
頑張って堪えた
『ありがとう棘』
棘の言葉に救われた
酷く嫌った世界を君となら好きになれると
そう本気で思ったんだ。
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ゆゆ(プロフ) - marshmallowさん» コメありがとうございます!!好きって言って貰えて嬉しいです！！頑張って書きますので今後もよろしくお願いします(><) (2020年12月28日 19時) (
レス) id: c667f26187 (このIDを非表示/違反報告)
marshmallow - めっちゃ好きです!!こんな作品を待ってました！ありがとうございます!!!めちゃくちゃ続きが気になります！更新頑張ってください!! (2020年12月28日 16時) (レス) id: e03baad889 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆゆ | 作成日時：2020年12月27日 23時
