49 ページ3
・
『………はぁ…』
紫耀が寝てしまってから、どのくらい時間が経ったのだろう。
私は暗い部屋でずっと寝られずにいた。
椅子に座ったままじゃ、寝られるはずがない。
でも…………眠い。
何度も寝落ちしかけては起きて……というのを繰り返している私は
ついに………
“ガタンッ”
寝落ちしかけて、バランスを崩し
椅子ごと床に倒れ込んでしまった。
全身強打したからか、しばらく息を吸うことができなくて。
死ぬんじゃないかと思った。
『………はぁっ…はぁ…』
こんな大きな物音がしても、彼が起きてくる気配はない。
そりゃ、そうか。
もう私になんか興味ないよね。
彼氏の前で幼馴染みのことを話しちゃう女なんて嫌いになって当然か。
紫耀が嫌な思いをした分、私も苦しめってこと……か…。
私は紫耀と初めて会ったときのことを思い出しながら、目蓋を閉じる。
幸せだった思い出を深く募らせながら眠りに落ちたくて………。
・
・
幸せな思い出を浮かべながら眠りについたからか、すごく幸せな気持ちになっている私。
心なしか、紫耀の香水の匂いがすぐ近くでして………
固い床でなくて、柔らかなベッドで寝ているような感覚に陥って……
と、夢から覚め、見えた景色は
真っ白なシーツと紫耀の寝顔。
これもまた夢だ。
そう思って、もう一度目を瞑ってまた目を開けてみたけど……やっぱり景色は変わらない。
ロープで手と足が固定されているのは変わらないけど、、、
どうして私が紫耀の寝室で寝ているのだろう。
・
863人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スマイル(プロフ) - みさん» たくさん感想書いてくださり、ありがとうございます!廉くん派だったのですね…。でも、紫耀くんの愛の形も理解してくださったようでよかったです。占ツクは、もう1作品書いてから少し離れようと思っていますが、他の所で書く予定はありません! (2021年7月13日 22時) (レス) id: a3637b3af2 (このIDを非表示/違反報告)
み - 紫耀くんの深すぎる愛に、こういう愛の形もありなのかなと思いました。一方で廉くんの愛の形は優しくて純粋なものなのでそこも対比させてるのでしょうか。占ツクを離れてしまうのはすごく寂しいです。他の所で書いたりするのですか?もっとお話したいです。。 (2021年7月5日 21時) (レス) id: e5775862a0 (このIDを非表示/違反報告)
み - 完結お疲れ様でした!廉くん派だったので少し悲しいですが、主人公ちゃんが紫耀くんを選んだのも罪悪感からだけじゃなくてちゃんと愛があるからなのかなと思いました。仕組んだものだったというのは軽く鳥肌立ちました笑 題名とも繋がってなるほどなあと。 (2021年7月5日 21時) (レス) id: e5775862a0 (このIDを非表示/違反報告)
スマイル(プロフ) - みあさん» 大好きな作品と言っていただけて、嬉しいです!完結までお楽しみに! (2021年7月4日 13時) (レス) id: a3637b3af2 (このIDを非表示/違反報告)
スマイル(プロフ) - みさん» 1番大好きな作品になれて凄く嬉しいです!廉くんを選ぶのか、、?どうなるのでしょうか?完結をお楽しみに! (2021年7月4日 13時) (レス) id: a3637b3af2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:スマイル | 作成日時:2021年4月30日 17時