Episode15 -4 ページ24
.
甘いものが食べたい、と言った亜理紗ちゃんに私はエクレアをオススメした。
「じゃあそれにしよっと。Aさんは食べますか？」
「じゃあ、私も食べようかな……翔さんと二宮さんはどうしますか？」
「俺はいいよ」
「俺も。ありがとう戸羽さん」
亜理紗ちゃんが雅紀くんに注文したエクレアが届くと、亜理紗ちゃんは満足そうにそれに噛みつく。
その向かいで二杯目のブラックコーヒーを傾けている翔さんはそんな亜理紗ちゃんに呆れたような目を向けていた。
「どうしていつもお前…というかお前らは知ってるわけ」
「そりゃもちろん、櫻井翔ファンクラブの会長だもん、私」
「副会長ですから、俺」
「……なんだそれ」
「ファンクラブ…？」
翔さんは興味なさそうにしているけれど私はその単語が引っかかってつい聞き返す。
亜理紗ちゃんがこちらを見ると「そう」と誇らしげに笑った。
「翔くん昔っからファンが多いからね、私たちでまとめてるの」
「やっぱ本格的に経営に切り替えたらどうよ翔ちゃん」
「馬鹿を言うな」
翔さんには驚く様子もないからファンクラブがどういうものかはさておきある程度のファンが翔さんにいることは事実のようだ。
翔さん本人も「俺にはファンが多い」と言ってたけれど、これは思ったよりも本格的かもしれない。
あるいはそれだけ翔さんが単純にモテるという話かもしれないが。
状況の分からない私はそんな風に想像をするしかない。
亜理紗ちゃんは私がいまいちわかっていないことに気が付いたのか得意げに話し始めた。
「翔くんね、大学時代からやったらモテて、あまりにも告白やら付きまといやらが多かったから、私とお兄ちゃんでそんな人たちをまとめたの」
「要は、翔ちゃんの安全のためですよ」
一言でまとめた二宮さんは翔さんの顔をのぞき込む。
翔さんは「はいはい」と適当に相槌を打ってまたコーヒーを飲んだ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 951人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
iCHiKA(プロフ) - ほのかさん» コメントありがとうございます。ドキドキ、キュンキュンしていただけてるとのことでそう言っていただけると安心します。お心遣い感謝いたします。のんびりになってしまいますが、今後ともお付き合いの方よろしくお願いいたします！ (2020年3月21日 22時) (
レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
ほのか - はじめまして！毎回ドキドキ、キュンキュンしながら読ませてもらっています！更新は主さんのペースで大丈夫ですので、続き楽しみにしていますね(*^_^*) (2020年3月21日 1時) (レス) id: df21e98da9 (このIDを非表示/違反報告)
iCHiKA(プロフ) - なるちゃんさん» コメントありがとうございます。一気読みとはありがとうございます！気に入っていただけたようで大変光栄です。引き続きお楽しみいただけるよう頑張りますのでお付き合いいただけましたら嬉しいです！ (2020年3月11日 21時) (レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - おもしろ過ぎて一気読みしました！今AM3時！眠れそうにない！続き楽しみにしていまーす！ (2020年3月11日 3時) (レス) id: f390aacf74 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：iCHiKA
| 作成日時：2020年2月9日 11時
