29話 ページ31
宙を舞った俺の身体は地面に落ち、一度飛んだ意識が戻る。
「がっ！？」
背中から着地したのでかなり痛い。てか受け身を取れなかった。
「くそっ、待て！」
「真帆路！」
「南沢！」
「プラズマボールッ！」
ペナルティエリア外からのロングシュート。
「アインザッツ！」
神童がなんとか止めてくれたが、神童がいなかったら失点は免れなかっただろう。
前半終了。前半だけなのに、もの凄い点差だ。
全員がかなり消耗している。雷門の3人以外の選手は、レジスタンスジャパンのサッカーについていけてないのだ。
「野咲、準備しろ」
「え？」
「鉄角の代わりに入れ」
俺が言った。
「おい、ちょっと待てよ…」
「その足で無理をしたら、今後の選手生命に関わるかもしれない。それでもいいのか？」
「これくらい…ぐっ！」
「これは練習試合だ。ここで無理をする必要はない。頼む鉄角、下がってくれ」
「…」
後半開始。
「風神の舞！」
「うわぁ！」
瞬木が飛ばされる。着地する時絶対痛い。
「ラウンドスパーク！」
「きゃああ！」
野咲を感電？させる黒裂とかいう奴。何その白いやつ。ヘアバンド？
「スプリントワープッ！」
「トレースプッっうわああ！」
必殺技の激突は白竜が制した。ゴール前。
「ホワイトォッ、ハリケェェン！」
大きな竜巻を起こし、イナズマジャパンゴールを襲う。
「おおおお！」
ってお前ワイルドダンク使え！じゃないと多分止められない！
「ぐああっ！」
ボールは井吹ごとゴールへ。そのシュートはゴールをかなり後方に動かした。威力頭おかしいだろ…
その後も、レジスタンスジャパンの猛攻は続いた。俺達は、ただそれを追いかけるしかなかった…
試合終了のホイッスルが鳴る。
イナズマジャパン 0-13 レジスタンスジャパン
雷門の3人を除く俺達は、グラウンドに倒れていた。
何という実力差。何という無力さ。俺達はそれらを感じる事しかできなかった。
次の日。
起きると、宿舎には俺以外誰もいなかった。
朝練か？
集合棟でミーティング。決勝の相手が発表された。
全員、昨日の敗北が効いてるのか、やる気に満ち溢れている。
インテリコンビ以外は練習。勿論俺も。
ウォールブレイカーを超える新しい必殺技を作らないといけないしな。
「ハァ、ハァ…やべえ…疲れた…」
ブラックルームでの特訓。雪だるまスクワットはやっと5回できた。
新しい必殺技のアイディアはあるんだが…
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作者名：名無 | 作成日時：2020年1月30日 21時
