21話 ページ23
「デス、ドロップ！」
剣城のシュートがサウジゴールを襲う。
「ドライブロー！」
相手キーパーはもう一度ボールを焼こうと試みるも、シュートの威力が勝ったのか、ボールはキーパーの顔面に一直線。
剣城のゴールで同点に。
相手のボールを松風がパスカット。九坂にボールが渡る。なんかあいつ固くね？緊張してるのか？
相手にボールを取られる。その後相手が何かを九坂に言ったようだ。
九坂のプレーが荒々しくなる。相手からボールを奪い取る。
フィジカル勝負等ではなく、真正面からぶつかっていった。勿論ファールだ。
前半が終わる。それと同時に、九坂が相手のベンチに向かった。
しかしまた相手に何か言われたのか、アイツがキレている。松風が制止に行ってくれたからよかったものの、松風が行ってなかったらベンチでレッドカードを貰うなんて事になっていたかもしれない。
「天馬…後半は九坂を外す方向でいこう。ラフプレーで試合を壊されたら元も子もなくなる」
「待ってください、それは」
「九坂には後半も出てもらう」
「監督！ですが…それでは勝てません。今は外すべきです」
「聞こえなかったか？九坂には後半にも出場してもらう。以上だ」
また俺の出番ゼロかよ！
相手のキックオフ。九坂が突っ込んでいく。
相手はシュートを九坂にかます。九坂は吹っ飛ばされる。
その後、それが続いた。
わざと九坂にボールを渡し、奪う。おそらく精神的な攻撃だろう。ファールだ。
九坂も我慢ならなかったのか、ついにキレてしまった。
「これでいい…これでいいんだあああああ！」
めっちゃ叫ぶな。
「俺は…強くなったんだあああーー！」
九坂のバンダナが空に飛ぶ。九坂に視線を戻すと、髪は荒れ、白目をむいていた。
「俺の強さを…思い知れ…！」
一人スーパーサイ○人がおるんやけど。やっぱりこの世界色々とおかしいって！
サイードがファイティングポーズをとる。いきなりボクシング始めんなよw
「やめろ九坂！お前が言う強さってこんな事なのか！」
会話聞いてないから何がなんやら。
「…そうだ」
ベンチの近くの会話だからよく聞こえるわ。これから試合中ここで会話してくんね？
「違う！本当の強さはこんな事じゃない！自分が恐れているものにちゃんと向き合って、立ち向かえる勇気がある事が本当に強いってことだ！そういう奴が、本当に強い奴なんだ！」
九坂が黙る。
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作者名：名無 | 作成日時：2020年1月30日 21時
