Campanula3 (ページ6)

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竜「先輩が嬉しい時も悲しい時も1番側にいるのは僕が良いんです！先輩に好きな人がいたとしても僕は諦めません！」

そう力強く話す竜太くんだが、彼は何か勘違いしている様子。だって私が好きなのは…

「えっと、私…も。私も竜太くんが好き。」

竜「へ…？」

竜太くんの大きな目がさらに大きく開く。キラキラしてて綺麗だなと思ったのも束の間、気づけば竜太くんの腕の中。

「え？！りゅ、竜太くん？！」

竜「僕、嬉しいです！先輩も金田一先輩のことが好きなんだと思って…七瀬先輩との仲応援しようとか言っちゃったから…」

背中に回された手にぎゅっと力が入っている。自分もおずおずと広い背中に手を回せばぴくりと反応する竜太くん。

「私ね？竜太くんの小説のファンだったの。真壁くんが書いたんじゃないって読んだ時から考えてて…ずっとずっと本当の作者に会いたかった。」

竜「そう、だったんですか…」

「うん。それで竜太くんを憧れの作者様だーなんて思ってたんだけど…」

色んな事件を一緒に経験する度に憧れとは別の感情が生まれたんだ。怖かった時に側にいてくれたのはいつも竜太くんだった、と思い返しながら伝える。

「好きだよ、竜太くん。」

そう呟けば私の身体を少し話して見つめる竜太くん。心の距離が0センチだと知ったら少し恥ずかしい。

竜「僕も。好きです。」

にこりと笑った竜太くんの白い肌は心なしか紅く染まっているように見える。

竜「先輩顔真っ赤ですよ？」

「へっ？！りゅ、竜太くんだって！」

慌てる私を見て笑う竜太くん。ここのところ災難続きだったけど、良いことあってよかった。

竜「そろそろ金田一先輩戻ってきましたかね？」

「かな？飲み物持って戻ろっか。」

はい、と言いながら手を握る竜太くんにびっくりして目を向ければしたり顔。

竜「さっき僕に意地悪してきたお返しです！」

「意地悪って…」

淡いオレンジ色のライトで出来た2人の影を見てコレからもこんな平和な幸せが続けば良いななんて…。

しかし私苗字名前と佐木竜太は再び起こる恐怖へと足をすすめていることをこの時はまだ知らずにいた———。

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