Campanula3 (ページ18)

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ある日のお話ページ18

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竜「っていうことがあったんです！」

「ずっと待ってたんだねぇ、竜太くん。」

週明け、お昼休みの中庭。涼しさを求めて木陰でお弁当を食べながら話す竜太くん。

これはもうしもべ、というよりは忠犬…垂れた耳や尻尾まで見えてきそう。

竜「あ、そういえば名前先輩はお休みどうしでした？久しぶりに叔父様が帰ってきた、と…」

「叔父さんに貰った小説、竜太くんが書いたんだって教えたらすっごく驚いてたよ。高校生にして凄い才能だって。」

竜「本当ですか！」

さっきまでのしょぼくれた竜太くんはどこへやら。今度は目をキラキラさせている。

竜「確かロス市警にお勤めだと…お会い出来たらお話伺いたいです！」

「それはもしかして…？」

竜「はい、また小説書いてみようと思います。」

「本当？！うわぁ…楽しみだなぁ…」

執筆活動はしていなかったが立て続けに起きた事件との遭遇により創作意欲がわいたとか。

竜「出来たら1番に先輩に見せますね！」

「うん！…あ、待って！やっぱり自分で買いたい！」

竜「買うだなんて…」

「竜太くんは私の彼氏だけど、小説家佐木竜太は私にとって大好きな"先生"だから！」

竜「だっ…」

突然顔を真っ赤にする竜太くん。何かしちゃったかな…

「え、大丈夫？！顔真っ赤…」

竜「いえ、大丈夫です！先輩ってば本当に…」

顔を覆って俯く竜太くんに頭にはてなを浮かべてしまう。どうしたんだろう。

「ねぇ、本当に…？！」

竜「先輩はずるいし、可愛くて隙がありすぎです！」

バッと顔を上げた竜太くん。その距離は直ぐに私とゼロ距離になり、唇に感じた暖かさ。てかここ…

「ここ学校！」

竜「誰も見てません。」

「そういう問題じゃ…」

竜「正直僕不安です。僕はそんなに友達も多い方じゃないですし、彼女だっていたことないですからちゃんと"彼氏"出来てるかなって。先輩凄くモテるの僕知ってるんです！」

じっとこちらを見て話す竜太くん。彼女、いたことないんだ…

「ふふっ…」

竜「なっ何で笑うんですかぁ！」

「んーん。そんなに思ってくれてるの嬉しいなって。私の憧れが強いって思ってたくらいだから。」

竜「そんなことな…っ？！」

「おかえしー」

言い返そうとする竜太くんの唇を自分ので塞げば目をぱちくりさせる。

竜「やっぱりずるいです…」

たまにはこんな平和な日もいいよね。

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