Campanula3 (ページ15)

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野中さんの元に向かってからは真実に辿り着くのが早かったらしく真犯人である都築さんを追い詰めたらしい金田一くん。

しかし都築さんは恋人に自分の臓器を提供してくれ、と命を落としてしまったようだ。

金田一くんと剣持さんは都築さんを病院に運ぶ為、ヘリポートにいるとのことで私たちもそこに向かっている。

タクシーから降りれば2人の姿が見える。

一「美雪…」

美「一ちゃん…」

一「美雪！久しぶり！」

美雪の表情は見えないが金田一くんはどうやら普段の"金田一一"で乗り切ろうとしているのか明るく声をかけている。

美「もう！一ちゃん！」

美雪はそう言いながら金田一くんの胸に飛び込んでいった。あわあわとしている金田一くんに抱きしめろ！と目で訴えるが気づいてない様子。

一「心配させてごめんな、美雪。」

「よかったね、本当。」

竜「はい。」

友達や家族、恋人と会える取り止めもない幸せをここにいる5人は確かに感じたと思う。

それから橘さんの遺作となった【臓器密輸】はいつきさんが務める音原出版から刊行され大ヒットとなると同時に、医学界に衝撃を与えた。

———美浜中央総合病院

竜「すごいなぁ…僕も書いてみようかな、ノンフィクション。」

「え、うそ！読みたい！」

美「真壁くんのことでもう小説は懲りたんじゃなかったの？」

竜「金田一先輩のことなら話は別ですよ！」

金田一くんのこと、とはなんだろう？金田一少年の華麗なる推理！とかかな？

竜「今回の先輩の逃亡劇を書くのはどうでしょう。タイトルは金田一少年の殺人事件！」

美「うーん…それだと一ちゃんが犯人みたいじゃない。」

竜「先輩怒りますかね？」

美「…てか名前嬉しそうにしてるけど、いいの？」

憧れの作家様ってこと秘密なんじゃという美雪にあー…と横目で竜太くんを見れば不思議そうにしている。

「実は、」

一「お待たせ！」

…もしかして私も不憫だったりする？

美「そういえば逃げてる間、なんで私に連絡くれなかったの？」

一「なんだよ急に。」

一度くらい、とむくれている美雪にそれどころじゃなかっだと返す金田一くんだが…

竜「僕たち言いましたよね？美雪先輩に連絡したら？って。ね？名前先輩！」

「うん。」

面倒くさいこと言うなよ！と大声を上げる金田一くん。それ禁句じゃ…。

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