すれ違いが34回。 ページ35
彼との未来のために、前に進もうと決めたあの日。
すぐには変わることは出来なかったけれど、少しずつ剣持くんやしいちゃんに自己肯定感をあげる練習のようなものをされて。(ただ2人に褒められてるだけでほんとに恥ずかしかったけど…)
人並みには自信が持てたと思う。
……2人はまだ控えめだなんて言うけど、私頑張ったもん(泣)
そして今日、しいちゃんに頑張れ、と背中を押してもらって、彼に再びちゃんと気持ちを伝えることにした。
怖くないわけじゃない。でも、彼と幸せになれるなら。
こんな胸の内を自己中だって言われちゃうかな…?w
それでも私は今度こそ、堂々として彼の隣を歩いていこうと思う。
その覚悟がようやく、出来たから。
剣「待たせてしまいましたか…?」
『ううん、大丈夫。急に呼び出しちゃってごめんね?』
剣「早速本題に入ってしまうのは申し訳ないのですが、その…話、というのは…?」
『うん…剣持、くん…ずっと待たせてしまってごめんなさい。私はやっと、あなたの隣を歩いていくことを決めることが出来ました。ずっと待っていてくれて本当に本当にありがとう。努力家で優しくて面白くて、ちょっぴり意地悪なそんなあなたが大好きです。今までも、そしてこれからもずっと、私にはあなただけです。こんな私でよければ…その…』
「まって。」
『……え?』
付き合ってくれませんかと言おうとした時、急に言葉を遮られた。
やっぱり迷惑だっただろうか。少し泣きそうになりながら下を向くと、彼がゆっくりと距離を詰めてきて、ふわりと上を向かせて笑顔でこういった。
剣「自信はついても、泣き虫なところは変わらないんですね。逆に安心しましたよ……ふふ、ずっと待っていましたから。僕のために努力してくれるあなたを近くで見るのは案外楽しいものでしたよ。頑張ってくれてありがとう。
自信がなくて、でも僕のために努力してくれて、泣き虫で、でも本当に優しくて頑張り屋なあなたがずっと前から好きでした。僕も一生、あなただけです。
____水瀬さん、僕の、彼女になってくれませんか。」
途中から、彼の顔が見えないほどに涙が流れて嬉しくてそれ以外何も考えられなくなっていたけれど、最後の言葉だけはなぜかしっかりと、すんなりと耳に入ってきて。
彼に急いで返事をしようとしたけれど、嗚咽で喋ることもままならなくて。
『、っ…よろしく、お願いします…』
神様、私こんなに幸せでいいのでしょうか____
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作者名:K | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/468/
作成日時:2023年9月14日 0時