怖がらないで水瀬さん【knmc】 (ページ4)

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すれ違いが3回。ページ4

彼がどうして見つめてくるのかも分からず、やっと話しかけてみようと決意して、初めて彼にそっと目を向けてみた。

目が合った瞬間、彼のその美しい緑色に吸い込まれそうになった。

本当に綺麗だった。

けれど、やっと決意を固めて話しかけようとしていたのに、彼は慌てたように荷物を持って出ていってしまった。

なんだか逃げられたようで、さすがにちょっと傷ついた。

『私、なにか嫌われるようなことしたかなぁ、？』

彼に話しかけようなんて思った決意は、跡形もなく萎みきってしまった。

『どうしたらいいんだろう、』

なんて少し泣きそうになりながらボーッと彼のいた席を眺めていると、机の左側に紺色の弁当袋が下がっているのが見えた。

忘れ物、だろうか。

いくら気まずい相手とはいえ、さすがに弁当袋だもんなぁ…なんて弁当袋を眺めながら考える。

どうすればいいのかな、やっぱり届けた方がいいかな…

けれどさっきの逃げるように教室を出ていった彼の姿がフラッシュバックして、また怖気付いてしまう。

それでもやっぱりお弁当、だし…届けない訳にはいかないよなぁ……なんて考え、やっぱり届けることを決める。

荷物を纏めて彼の机の横にかかっている弁当袋をそっと持ち上げる。

『よし、頑張れ私。』

気合いを入れて、部活動をしている生徒たちの掛け声を背に、剣道部が今日も練習しているであろう武道館に向かって私は足を進めた。

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日本語がおかしかったところなど少しだけ修正しました！
手違いで非公開になっちゃってましたすみません💦以後気をつけます。