すれ違いが27回。 ページ28
彼に連絡を入れたらすぐに返事が来たらしく、週末に遊びに行くことになった。
『ふぅ…そろそろ準備しようかな、』
早いもので、今日はもう3人で遊ぶ日。
早速しいちゃんと事前に打ち合わせしておいた、薄紫のワンピースに着替えて、ふんわりとした可愛い感じを意識したメイクをしていると、スマホからなにか通知が来た。
なんだろう、と見てみると、
しいちゃんごめん、今日急に予定入ってもーた…
ほんとに申し訳ないんやけど二人で行ってくれへん?
とのこと。
まって…2人!?!?それはまずいよ、私絶対緊張して喋れないよ…(泣)
でも予定とかなら無理やり来てもらうわけにも行かないし、仕方ない。頑張るしかない…
りょーかい、私頑張るね!またお話聞いてくれたら嬉しい!!
と、返してから深呼吸してメイクを終わらせる。
メイクを終わらせてスマホを確認すると、
しいちゃんもちろん!今度話聞く時はお詫びに奢らせてや!
なんてしいちゃんらしいメッセージも来ていて。きっと励ましも含めて送ってくれたんだろう。告白…とかはまだ自信ないし出来ないけど、今日はいっぱい話せるように頑張らなきゃ…!
そう覚悟を決めて家を出る準備をする。
荷物をまとめて玄関に行き、今来ているこの服の雰囲気に合う可愛いベルトシューズを履いて、家を出る前に鏡を確認する。
ちゃんと、可愛く出来てるかな…メイクは失敗してないはず…髪も上手く編み込み出来てる…よね…?
どうしよう、緊張で死んじゃいそう。
ちょっとて可愛いって思ってくれたら嬉しいな…なんて。
集合はいつもの最寄り駅だけど少し余裕を持って家を出た。
駅の前の、よく集合場所になっている広場のような場所で彼を待っていると、後ろから男性2人の声が聞こえた。
「君、可愛いね?」
「ちょっとお茶しない?」
と。私ではないと思っていたから反応しなかったけれど、どうやら違ったようで、肩を掴まれてまた声をかけられた。
「ちょっとおねーさん?無視は酷いんじゃないの?w一緒に遊ぼーよww」
『え…私?すみません、連れを待っているので…』
「じゃ、その友達も一緒にいこーよ!w俺ら全然気にしないからさ!ww」
『すみません、ほんとにそういうの困ります…』
ちょっと肩痛いし断ったのにしつこいし…どうしよう、
なんて思っていると、今度は後ろに手を引かれ、誰かの胸元に引き寄せられた。
剣「俺の彼女に乱暴なことしないでもらえます?」
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作者名:K | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/468/
作成日時:2023年9月14日 0時