君の隣が似合いたい【黒】 (ページ24)

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「これは？」

『いいじゃん！可愛い』

「これは？」

『んー、真理ちゃん持ってるのに似てる気がする』

「これは？」

『それは目黒に似合う』

「買お」

『買うんだ。笑笑』

目黒の彼女になる人は幸せなんだろうな、と思った。
いい彼女見つけても友達で居てくれるといいけど。

『よし、このネックレスにする！買ってくるから待ってて』

「あ、俺これ買うから一緒に並ぼう」

『え、本当に買うんですか？？』

「そう。似合うんでしょ？」

『似合うけど』

「じゃあ買う」

目黒までネックレスを買った。なんでなん？

別々にお会計をして、お店を出た。

話しながら、どこを目指すわけでもなく歩く。

「そう、そしたら忘れてて、」

『うん…え待って！』

一瞬で脳が"まずい"と判断して、とっさにしゃがみこんでしまった。

「ん？どうしたの」

不思議そうな顔で目線を合わせてくる。

『隣のクラスの女子いた…』

「どこ」

『あっち』

「あ、ほんとだ」

『バレてないかな…大丈夫かな…』

「バレちゃだめなの？」

『全女子を敵に回すよ？ダメに決まってんじゃん。てか目黒の方が困るでしょ』

「俺は見せびらかしたいけどね」

『やめて』

ショッピングモールの角で2人してしゃがみこんでるんだから、そりゃあ目立つ目立つ。

歩く人に見られるけど、同じクラスの女子に見られるのはもっと嫌。

目黒には申し訳ないけど、その場から立ち去ろうとした時。

カチャッ

『っ目黒、？？』

「行こう」

『え！？』

目黒の右手がすっと伸びてきて、私の眼鏡が外された。

どうしたらいいのか分からず戸惑っていれば、目黒の左手が、私の手をとる。

「普通に堂々と歩いてみ、可愛いから」

『見えない、！』

「だから手繋いでんじゃん」

『いや、え？？』

されるがままに、来た道を戻る。

眼鏡を取られた私は、ボヤける色を頼りに周りを見渡す。

やばい。

なんでわざわざ、さっきの女子達がいそうな方に行くの！

『ねえ目黒、！』

強い力で握られた手を解くこともできずにいると。

「…あれ？目黒くんじゃん！」

「え！？本当だ！」

「…待って、彼女…！？」

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