君の隣が似合いたい【黒】 (ページ14)

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「ほらA起きて！朝！」

『…んー、』

「遅刻しても知らないわよ！」

『…わかってる…』

私は、めちゃめちゃ朝が弱い。
布団から抜け出すのに時間がかかる。

今日も母親に叩き起され、渋々起きてきた。

『…相変わらずブサイク』

洗面所の鏡に向かって、いつもと同じセリフを呟く。
どこがブサイクとかじゃなくて、もう全体？全体がブサイク。ありえん。

『もうちょい可愛くてもいいだろ』

特にこだわりは無い、肩下の長さの髪と流した前髪。

それほど高くもない鼻と、パッチリとは程遠い目、

ただの黒縁眼鏡。

この外見だから目立たずやっていけてるみたいな所があるから、丁度いいのかもしれないけどさ。

本当、この顔面にこの性格なのに目黒の友達とか意味わからないもんね。

いつも急に申し訳なくなるけど、圧をかけられて黙るしかなくなる。目黒どんだけ良い奴なんだよ。

自分嫌いも程々に、ヘアゴムを手に取って髪を縛る。

『んー…』

何故か目黒の顔が頭に浮かんできて、鏡にうつった自分の顔を睨んだ。

『…ポニーテールしてみよ』

いつもは耳より下の位置で1つ結びだけど、今日は高いところで結ぼうかな。

『おお似合わねえ』

とか言っときながら、髪がぴょんぴょんしてるのが楽しくてこのまま登校することにした。
目立ちませんよーに。

と、ここで遅刻しそうなのを思い出して、また急ぎ始める。

朝食は食べさせろ！！

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