気まずさ<辛さ ページ7
退院してから尚輝は以前のように野球にがむしゃらに向き合っている。
アルバイトだって、学校だって、日常の生活にだってなんの支障もない。
ただ…尚輝は事件のショックのせいか私のことだけ、私との思い出、記憶だけスッポリと抜けてしまったようだ。
これは信じがたいことだけど尚輝が故意的にやっていることではないから受け入れないといけない。
それでも私は野球部のマネージャーで尚輝は一選手。
避けられない環境。
以前は心地よかったこの場所も、彼が「中野さん」と呼ぶ度、少し気まずそうな顔をするメンバーも、全てに心が辛かった。
「中野さんっ!スポドリよろしく!」
そんな爽やかに呼ばないでよ。
前みたいにAって呼んでよ。
なんて言えない。
尚輝にとって私とのことが忘れたいことなのかも。
そう思うと付き合ってたなんて言えない。
やがて、厳しい冬は明けて私たちは4年生になった。
50人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はら - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい違反行為です。ルールをちゃんと理解の上作品を作って下さい (2018年6月16日 17時) (レス) id: fdd73b8fdc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:anony | 作成日時:2018年6月16日 17時